福証単場会銘柄に注目!
新たな成長の兆しを見せる九州軍団
国内株式市場が上昇波動に乗り切れない中、地方証券取引所の上場銘柄には、全国的な知名度こそ高くないもののキラリと光る注目したい優良な企業が存在する。今回、福岡証券取引所に単独上場している福岡単独上場会社の会(通称:単場会)http://fse.irnavi.minkabu.jp/の企業トップが、自らの言葉でユニークなビジネスモデルや成長ストーリーを語ってくれた。いまだ、熊本震災の記憶は生々しいが、福証単場会の銘柄はアツイ。
1431:エスケーホーム
代表取締役社長 瀬口 力氏
エスケーホーム(福証:1431)は、常設住宅展示場による営業活動をしないユニークな発想により企業成長を目指している。注文住宅の企画・設計・販売・施工・監理を主要業として戸建住宅事業を推進する同社の瀬口力社長に、ビジネスに対するこだわりと今後の企業成長への青写真を語っていただいた。
1)貴社の事業について伺います。
どのような事業を展開されているのでしょうか?具体的にご説明ください。
また、直近の業績動向に対してはどのように評価されていますか?
当社は、主要顧客層を25歳から44歳の第一次取得者層と設定し、注文住宅の企画、設計、販売、施工、監理を主な事業内容とする戸建住宅事業を主たる事業としております。お客様に対して「テーラーメイドの家」と「無印良品の家」を提供し、従業員の約半数が女性であることを活かし、女性目線での実生活に基づいた提案を行っております。
当社は、「脱・住宅展示場」を掲げ、展示場営業展開を行っておりません。多額のコストを要し、5年程度で解体される住宅展示場を設けないことにより、お客様の個性や様々なニーズを実現する注文住宅をより安価で提供するとともに、限りある社会資源の有効活用に資するためです。そのかわり当社では「インターネット」と「住宅見学会(当社が建築した「実際に人が暮らす住宅」を、お客様から2週間程度借り上げ、これから住宅の購入をお考えのお客様に実生活目線で見学していただく制度)」などを活用した事業戦略を展開することで、シェア拡大を図っております。
直近の業績動向につきましては、売上高は、台風被害の補修対応の影響や施工品質向上を目的に検査費用を増大したことなどにより売上総利益が減少し、新規顧客獲得のために広告宣伝を拡大したことで販売費が増加したため、営業利益、経常利益、当期純利益ともに当初予想を下回る見込みとなりました。
なお、当期において集客投資を拡大し、従来以上に分譲地取得に注力した成果として、来期以降引渡予定の受注残は順調に蓄積してきております。さらに新規営業所の開設により営業効率を上げ、今後の成長に結びつけてまいります。
2)ビジネスにおける特徴をお話しください。
貴社の事業におけるこだわりや特徴は何でしょうか?
従来住宅業界で重視されてきた展示場営業展開を行わず、「インターネット」と「住宅見学会」などを活用した事業戦略を展開していることが大きな特徴です。住宅展示場を設けないことで余分なコストを下げ、お客様により安価で商品を提供することができます。またお客様の住宅スタイルにあわせた8つの内装イメージを提案し、同じ設計プランであれば、どの住宅スタイルでも同じ価格で提供するワンプライス戦略をとっております。
商品については、その性能にこだわりがあります。例えば、当社では断熱材としてセルロースファイバーを採用しています。一般的にコストがかかるセルロースファイバーを自社施工にすることで、当社では標準仕様としてお客様にご提供しております。加えて耐震性能の高いハイブリッド工法を採用し、地震に強い家づくりを実現しております。
また当社は株式会社MUJI HOUSUEと「無印良品の家ネットワーク」契約を締結し、熊本県下において「無印良品の家」の独占販売権を取得しております。「無印良品の家」は、スケルトンインフィルという考え方により、「永く使える、変えられる」をコンセプトに、長期優良住宅認定制度に標準で対応しているほか、ライフスタイルの変化や家族の成長に応じて、自由に、簡単に、安全に、間取りを変更することができる「可変性のある住まい」として、3つの住宅スタイルを提供しております。
3)中長期における経営戦略について伺います。
貴社の持続的な企業成長は、何によって担保されるとお考えですか?今後の見通しを踏まえてお話しください。
会社の持続的な成長は、そこにいる「人」によって実現されると考えております。そのため当社では、優秀な人材の確保とその育成に力を入れています。2005年から開始した新卒採用では、純粋に優秀な人材を集めるために公平で平等な採用活動を心掛けてまいりました。その結果、就職サイトでの九州県内人気企業ランキングの上位に位置づけられるなど、学生の皆様からも一定の評価をいただいていると考えています。
育成面についてはメンター制度を導入し、新入社員の仕事における不安や悩みの解消、業務の指導・育成を先輩社員が実施し、また社内外で定期的な勉強会を開催することで、社員全体のレベルアップを図っております。当社は平均年齢30歳程度と比較的若い社員が多いため、今後はいかに短期間に一人前の社員に育成できる体制を構築していけるかが重要になります。
また、当社は2015年8月に福岡証券取引所Q-Board 市場に上場いたしました。これまで当社は熊本県北部の市場で事業を展開しておりましたが、今後は九州全域および日本全国に展開していく所存です。現在住宅業界では、住宅展示場を軸とした集客が主流ですが、当社ではこのネット社会において、将来的にはお客様の家選びの視点が変化していくと考えております。住宅業界の従来型ビジネスモデルにとらわれず、新たなビジネスモデルを行うには優秀な人材の活躍が何より必要です。優秀な人材の確保とその育成に力を入れつつ、社員がより働きやすい環境づくりに取り組んでまいります。
4)経営理念についてお話をお願いします。
貴社の存在は、外部からどのように評価されているでしょうか?また、それは経営理念と合致しているとお考えですか?
当社が重視している考え方の一つに「公平性」があります。新卒採用では、純粋に優秀な人材を集めるために公平で平等な採用活動を心掛け、現在では社員の約半数が女性です。女性目線での住宅提案を行うことで家づくりの決定権をもつ“奥様”との関係づくりをし、顧客満足度を高め、それが売上拡大の大きな要因となっております。これまでの当社の取り組みが評価され、2014年には、経済産業省から多様な人材を活用して実績を挙げた「ダイバーシティ経営企業100選」の表彰企業として、熊本県内企業として初めて選ばれました。また、従来型の住宅展示場重視とは異なるインターネットを活用したビジネスモデルが評価され、今年、経済産業省から「攻めのIT経営中小企業百選」の表彰企業として選定されました。
当社は、「『私たちは住まいを通じ、お客様の豊かな暮らしと幸せを提供します』をミッションとし、すべてにおいてお客様を第一に考え、世界中に感動を発信し、お客様の夢の実現に貢献する」ことを経営理念としております。多様な人材を活用しながら顧客満足度を高める取り組みや、インターネットを活用することで住宅展示場展開に必要なコストを下げ、その分をお客様に還元するビジネスモデルは、「住まいを通じ、お客様の豊かな暮らしと幸せを提供する」という経営理念のもと生まれたものであり、外部の方々からも一定の評価をいただいていると考えております。
5)最後に、投資家に向けてお話をお願いします。
貴社では、資本市場からどのように評価されることを期待しますか?また、それを実現させる自信をお持ちですか?
住宅産業は、人々の暮らしに必要であるため古くから存在しており、一般的には成熟産業と言われています。そのなかで、投資家の皆様が当社に期待するのは、「成長性」であると認識しております。当社は、今後九州全域および日本全国に展開し、事業シェア拡大と利益率を重視した経営を行うことで、大きく成長していきたいと考えております。そのためには、優秀な人材の確保とその育成に力を入れ組織を強化していくとともに、組織全体の活性化を実現できるよう努力してまいります。
また、当社は従来型のビジネスモデルにない、インターネットを活用したビジネスモデルを有しておりますので、今までとは異なる新しい切り口での住宅販売を期待されている方もいらっしゃると思います。当社では、顧客の要望に応えるカテゴリーサイトの展開、住宅見学会の開催、世界中の住宅資材の逸品を展示したギャラリー「INDEX」など、様々なチャネルを活用し集客を図ってまいります。集客に関するコストを下げることで、お客様により安価に、かつ高付加価値の家を提供できると考えております。
これまで申し上げた様々な取り組みを通じ、投資家の皆様からの期待に応えられるよう全力でまい進してまいりますので、ご指導・ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
●資料請求・問い合わせ先
株式会社エスケーホーム 管理部 総務課
〒861-0541 熊本県山鹿市鍋田178-1
TEL:0968-44-3559 FAX:0968-43-8804
https://www.sk-home.com/
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