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最新投稿日時:2016/01/13 10:30 - 「情報を操作するもの」(みんかぶ株式コラム)

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情報を操作するもの

著者:矢口 新
投稿:2016/01/13 10:30

 日本のメディアは、中国人の反日感情は取り上げるが、親日感情は取り上げないという。「関係悪化の裏にある中国人エリートの本音」というコラムを、東洋経済オンラインで目にしたので、以下に気になる部分を抜粋して引用する。

(引用ここから)
 「実際には日本のカルチャーを通した日本ファンが大勢います。」

 「ここで強調させていただきたいのが日本人先生の持つ力です。今中国全土で日本人教師の数は2500人くらいですが、日中関係の冷たい空気の中、薄給で言葉もままならないまま、日本をよく知らない若者たちに日本語と日本文化を教えてくれている。」

 「2013年に新聞・テレビの中国総局長・支局長ら約20人に執筆してもらった本を出したのですが、中国からいいニュースを出しても本社でハネられるそうです。日本の本社は中国の悪い点や反日ムードばかりを取り上げようとする。実際に現場を取材している特派員たちの意向とは異なり、それが報道の現実になっています。先ほど申し上げたような日本に学ぼうという政府系サイトの話など、日本のメディアは取り上げませんね。」

参照:中国の若者、本当は日本人に好意的だった(東洋経済オンライン)

 
 中国の人口は日本の10倍以上もあるので、仮に1割の人が親日でも、日本の総人口に匹敵してしまう。日本のメディアは、中国人の反日感情は取り上げるが、親日感情は余り取り上げない。どちらも存在するので、嘘の報道ではないが、偏っている。中国でアイドルとなっている日本人のAV女優も、インターネットでは有名でも、メディアではさほどでもない。メディアは日中の対立を煽っているのだろうか?

 そういえば、あれほどメディアが煽っていた韓流ブームも、いつしか先方は反日だということで、次第に反韓的に偏ってきた。

 日本のメディアだけではない。中国のメディアも、韓国のメディアも、おそらく似たようなものだ。欧米のメディアは、反イスラム、反ロシアが主流だ。それを受けた日本でも、親イスラム、親ロシアの報道は見かけない。どの国の政府も、同じように「悪さ」をしていることを鑑みれば、偏った報道だと言える。


 世界中で地政学的リスクが高まり、多くの国々で外国人に対する感情が悪化しつつあるが、メディアはそれを加速させている。

 以前、ソロモンの連中と、「米国のグランド・プラン(中長期的な方向性)を決めているのは誰か?」と、話題になったことがあった。当時はソロモンなどのユダヤ資本も一役買っていると思われていたが、簡単に潰されたことで、もっと大きな力があることが分かった。ダウ工業株平均構成30社のうち、古くからの構成銘柄の創業者一族などが関わっているのかも知れない。

 日本のグランド・プランは、おそらく米国が立て、日本の官僚を動かすことで成り立っている。原発も、沖縄も、そんな気がする。

 世界を動かすような大物連中の中には、戦争や紛争でその地位を築いたものが少なからず存在する。世界の人々が友好的に、国際間の交流を高めると、世界の経済は発展するが、その利益は分散される。しかし、戦争や紛争では一部の者だけが巨利を得るのだ。彼らの成功体験は、戦争すること。それも、他国同士を戦わせ、できれば双方に武器や燃料を売り、双方の復興に関わることだ。

 ジャーナリストたちは真実を報道しているかも知れない。しかし、その真実は常に両方の真実を反映している。大きな力はその片方だけを取り上げることで、世界を自分の有利な方向へと誘導する。そのように情報を操作することで、メディアだけでなく、ネット民も多分に誘導することができているようだ。
 

配信元: みんかぶ株式コラム

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