遠隔医療サービス市場が飛躍的に成長
市場調査・コンサルティング会社のシード・プランニングは、2020年の遠隔診療関連サービスの市場規模について、16年比約2.5倍の192億円と予想している。遠隔での健康相談サービス、保険診療が市場をけん引する見通しという。
遠隔医療は、医療インフラの手薄な過疎地域や離島に住む患者にとって、病気の早期発見や通院負担の軽減などのメリットがある。医師サイドからは、対面を必要としない患者などを離れた場所からも診療できることで、効率的な診療が可能になる。
関連銘柄としては、まずインターネットを介した非常勤医師の紹介など医療関連サイトを展開しているMRT<6034>に注目。スマートフォンなど端末の一括管理サービスをクラウドで提供するオプティム<3694>と共同で、遠隔診療アプリ「ポケットドクター」を開発し、サービスを開始している。
さらに、医療機関、製薬会社、健康保険組合、個人向けなどに医療・健康情報のデータネットワークサービスを提供しているメディカル・データ・ビジョン<3902>は、遠隔医療を円滑に推進するための役割を果たすことになる。
また、情報インフラ構築とアプリケーション開発を主力事業とするテクマトリックス<3762>は、他社に先行して医療クラウドサービス「NOBORI」を12年に発売。初期費用が不要であることや、システム管理を外部委託できる手軽さなどが評価され、中規模病院を中心に導入が進んでいる。高度技術を持つ医師が不足している中国国内で撮影した診断画像を、日本にいる専門医が診断する遠隔医療ビジネスにも進出している。