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Ny下落、円高で再び下値トライか

12日の日経平均は、8695.51(-113.79)と下落。十字足になっている。三角持合が煮詰まってきて、200円という狭い幅で上下する動きに終始。景気指標が記録的に悪いわりには、底堅いともいえるが、あがる力はない。下降する基準線8917と上昇する転換線8893が衝突するところまできているので、どちらかにはなれることになる。だが、すでにローソク足は下にでてしまっており、上に抜けられず、当面下離れする可能性が高い。逆三尊をつくりつつあるとか、基準線がそろそろ下げ止まり、転換線が基準線を越してくるので、強気転換になるのでは、とみる人もいたようだが、基準線がなお下降中であり、まだ商いも薄く、RCIも低下しつつあり、まだ下値に不安がある。週足はまだ基準線も転換線も回復しておらず、下降トレンドで、中期的長期的な売り圧力が強い。ただし週足RCIは底をうっており、最安値をきってくる下げの勢いは今のところないとは思われる。目先の上昇トレンドが続くためには、日足基準線をきれいにぬける必要があるが、その力があるかどうか、懐疑的にならざるをえない。いずれにせよ、9521の戻り高値をぬいてくるまでは気が抜けそうもない。


NYダウは、8282.82(-411.14)で大幅な下落。ポールソンが、金融安定化策を大きく変更したのが、不信感をよんでいるようだ。水準としては日足の基準線、転換線の下。転換線が基準線を上抜けたが、基準線が強い下向きなので、上昇トレンドとは言いにくい。日足RCIは急速に下降中。MACDもシグナルをきりそうになっており、日経平均と似た形だが、さらに形が悪い。戻りをうって、安値を試す動きとみられる。こちらも週足は基準線、転換線の遥か下で、売り圧力は強い。まだ最安値を守りきれるかどうか、という一抹の不安を抱えながらの底値固めではないだろうか。

このNYの動きをうけて、円高が再び劇的にすすんでいる。94円あたりまで一気に動いており、日足転換線98円を大きく下回った。10月末の安値からの戻りが終わり、しばらく保っていたレンジを破り、円高を試す方向と思われる。週足も基準線転換線の下で、依然円高トレンド。

NYダウの大幅下落と劇的な円高進行を受けて、東京は再び下値トライになりそうだ。ポールソンの政策のぶれが、不良債権の額がどれくらいのものかわからないという不安を再びかきたて、さらに銀行以外への波及の懸念を広げているようだ。不良債権額が明確にならないとなかなかあくぬけしない、そして産業再生の政策もでてこないと上向かない、というのが日本の教訓だが、こうした本格的な政策対応を催促する下げ相場になる危険がある。
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