匿名専門家のビジネスモデルとその手法と専門性を斬る！(3)

[韋駄天太助さん]

 

王様の生命線である予想的中について検証してみます。長いですよ。（注：下記は全て私の主観に過ぎません。）＜王様の予想はピタリと当たる？＞まず、前２回で述べた霊感商法まがいの言動を含めた商売の仕方と予想屋としての評価は残念ながら全く別であることは認めます。王様は毎日ドル円の上限と下限、及び万が一の下限を数値で示しています。私には関心の対象外なので、今日のドル円の広いストライクゾーンが当たっているのかはわかりません。しかしながら、巷の評価でも概ね当たっていると言われているので、そうなのでしょう。[因みに予想的中に見せかける芸はコチラの過去記事を参照]この王様の秀でた一芸が困り者なのです。指摘したいのは、王様は読者が求める予想ではなく、自分の自信がある予想だけを述べている点です。当たると思うことだけを言及します。一例を挙げますが、典型的なのが８月１６日の王様ブログでオセアニア通貨ホルダーが急激な円高に狼狽し王様に今後の見通しを尋ねたところ、「大切なのは今後の為替予想ではない」と答えをはぐらかしています。普段目標値を掲げて的中させているのは私だけであると豪語している王様の発言とは思えません。（素直にわからないと言えばいいのに）結局、極めて短期的なドル円予想しか自信がないと認識すべきでしょう。問題なのは、あたかも何でも予想できるかのような姿勢を崩さないことです。更に指摘したいのは、王様はあくまでチャートをぐっと睨んで短期的な予想をすることに秀でているだけだという点です。彼は完全なチャーティストでありテクニカルの信奉者です。（それを良いとか悪いとか言ってませんよ）リーマンショックの時にも世界中の専門家が悲観的な意見を述べていたが、チャートを分析すれば予想できた筈だと豪語している点がその証左です。＜ファンダメンタルは玄人とは思えない！？＞ここからが問題です。彼は自称現役ファンドマネージャーであり、ファンダメンタル分析にも資産運用全般にも精通しているように見せかけます。私の主観で言えば、本日のドル円テク分析以外に特筆すべきものは見当たりません。でも、私のようなひねくれ者ではなく素直で真面目な方ほど、今日のドル円レートをビシバシ当てる人は何でもかんでも予想が的中すると思い込んでしまっています。かつ、王様はマザーテレサだの、神様が私を通じてだのと個人投資家のために慈悲の心で慈善事業をやっているかのようなウソを言いますからね。（何億儲けてんだよ！）テク分析とファンダ分析では求められる能力が全く異なります。短距離走もマラソンも両方長けている人は滅多にいません。私が以前から危険だと指摘していたのはこの部分です。王様はたまにファンダメンタルズで長期予想を述べますが、その根拠が示されることはありません。例えば、米国を中心とした世界の政治経済体制は今後も崩れることはなく今回も通常の景気後退のサイクルに過ぎないと述べていましたが、何を根拠にしているかは全く示されません。サブプライム問題の根深さというファンダメンタルを全く認識できていない証左です。ただ単に思考停止で強い米国・強いドルを妄信しているに過ぎず、３月の円高時も富裕層がドルを大量に買っていると読者に裏の取りようがない妙な煽りをします。（米国の大富裕層兼投資家であるバフェットやゲイツはドルを売っていたのに？日本の富裕層の行動が何？）現在のように敗色気配濃厚になると意見を引っ込め貝になります。何故問題かと言えば、王様を信じて長期スワップ運用でドル円をホールドしている人が未だに沢山居るからです。それ程、王様予想の影響力は絶大なのです。ファンダメンタルからは、①今や１％の金利差しかないこと、②米国の景気後退と財政悪化によりドルが長期低迷する懸念があることから、スワップ運用で米ドルを選択する理由は１つもないはずです。事例を挙げればいくらでも指摘できますが、以下のサイトが詳しいので興味があれば参照下さい。（私も詳しくは読んでいませんがリンクフリーなので勝手にリンクさせて頂きます。）[偽替王さんのサイト]王様は純粋なチャーティストであり短期的なドル円ストライクゾーンを外さないことに長けているだけだと認識すべきだと思います。これは私の認識に過ぎませんが、そういう認識がないから妄信があの一大ブームを起こしたのではないでしょうか？我を信ずれば救われるなんて商売する奴が一番悪いのですが。このようにドル円の本日予想と読者のお便りで自らを神格化することに成功し、為替界で強力な影響力を得た王様の飽くなき利益追求により、起こるべくしてFX投資家に甚大な人（王）災がもたらされました。次回、いよいよあの大問題に切り込みます。二度と起こさないために。　[←続きが読みたい方は一押し。m(._.)m]