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米国株に対する良いニュースと悪いニュース

<ポジティブ要素①>

米国とイラン核合意に向け交渉を開始


[ワシントン 19日 ロイター]

米国務省のイラン特使ブライアン・フック氏は19日、米政府がイランと新たな弾道ミサイルおよび核合意を目指し、交渉を模索していることを明らかにした。

同氏は「イランと新たな合意で署名できることを望んでいるが、単なる2国間政府による取り決めではなく、条約の締結を目指す」と語った。


<ポジティブ要素②>

米経常赤字が2014年以来の低水準へ


[ワシントン 19日 ロイター]

米商務省が19日発表した第2・四半期の経常収支の赤字額(季節調整済み)は、前期から202億5000万ドル(16.6%)減の1014億6000万ドルだった。市場予想は1035億ドルだった。


第2・四半期の経常赤字の実質国内総生産(GDP)に占める比率は2.0%と、2014年第3・四半期以来の低水準となった。

商務省によると、昨年12月に成立した税制改革法により、企業の海外滞留利益への課税方法が変わったため、多くの米企業は海外留保資金を本国に戻した。

企業が海外子会社から得る配当金と再投資収益から成る株式投資収益のうち、配当金・払戻金は1695億3300万ドル。株式投資収益のうち再投資に回した額を大幅に上回った。


<ポジティブ要素③>

中国の報復関税は経済の悪化を懸念して当初予定の25%から引き下げられた


[北京 18日 ロイター]

中国財政省は18日、米国の追加関税を受け、従来の計画通り約600億ドル(約6.7兆円)相当の米国製品に関税を課すと明らかにした。ただ当初予定から税率区分を簡素化し、最高水準を引き下げた。


財政省はウェブサイトで「米国の一国主義、保護貿易主義への対応を余儀なくされ、独自関税で対応するほか選択肢はなかった」と説明した。

対象は5207品目で当初案と変わらず。関税率は当初想定した5%、10%、20%、25%ではなく、5%と10%とした。


<ポジティブ要素④>

米国経済は年内尻上がりに活気付くとの予想


【ブルームバーグ】

トランプ政権が実施した大規模な減税策に加え、米商務省が16-17年の貯蓄率を平均6.7%と、従来の4.2%から上方修正したことが家計消費の追い風になる。企業は生産を強化し在庫を積み増し。連邦議会が1兆3000億ドル(約144兆円)の包括的歳出法案を3月に可決したことから、政府支出も最終的に膨らむことになる。


7-12月(下期)の国内総生産(GDP)伸び率が3%以上になると見込むエコノミストもいる。4-6月(第2四半期)の4.1%よりは成長ペースが鈍るものの、年間では3.5%だった05年以来の高成長を達成するには十分な勢いだ。ディシジョン・エコノミクスのアレン・サイナイ社長は18年のGDP伸び率を3.1%と予想している。



          
減少した在庫を企業が積み増すことから、米経済は7-12月期に活気づく見通し。ベレンベルク・キャピタル・マーケッツの米国・アジア担当チーフエコノミスト、ミッキー・レビ-氏(ニューヨーク在勤)は「4-6月期に内需が急に伸び、企業は追い付くことができなかった。7-9月(第3四半期)のGDP伸び率に在庫投資がかなり寄与するだろう」と話した。


<ネガティブ要素①>

ウォール街では米国株の過熱感から需給の悪化が懸念されている


大手ヘッジファンドが「FAANG」から撤退。ナスダックの調整に注意か?


テクノロジー大手のフェイスブックとアマゾン・ドット・コム、アップル、ネットフリックス、グーグル親会社アルファベットを表す「FAANG」銘柄が優位性を失いつつある。ブルームバーグが集計したヘッジファンドの売買動向の暫定データで分かった。


それによると、ヘッジファンドは1-3月(第1四半期)にフェイスブック以外のFAANG銘柄を売り越した。昨年アップル株の持ち高を3倍に増やした資産家デービッド・テッパー氏は方針を急転換。当局への届け出によれば、同氏が率いるアパルーサ・マネジメントは第1四半期に7億7600万ドル(約860億円)相当のポジション全てを売却した。



ラリー・ロビンズ氏のグレンビュー・キャピタル・マネジメントもアップル株を手放したほか、昨年テクノロジー株投資が奏功して大幅なプラスリターンを記録したフィリップ・ラフォント氏のコーチュー・マネジメントもアップル株の持ち高を半分未満に減らした。


FAANG銘柄でヘッジファンドからの関心が薄れたのはアップルだけではない。シタデルとルネサンス・テクノロジーズはアルファベット株の持ち高を減らした。コーチューはアルファベット株を全て売却し、ネットフリックスへのエクスポージャーも圧縮。英国に本拠を置くランズダウン・パートナーズ、ローン・パイン・キャピタル、バイキング・グローバル・インベスターズはアマゾン株のポジションを縮小した。


<ネガティブ要素②>


【足立真一氏のブログより転載】

ウォーレン・バフェット氏、9月12日のTV出演で第2のリーマンショックを警告


21世紀にはって早々にリーマンショックの打撃をウォール街は受けた。
昨日、テレビに出演したウォーレン・バフェットは「再び第2のリーマンショックが近づいている」と警告する。
ウォール街では証券価格が上昇を始めた。
投資家はなぜここで上昇を始めたことの理解が十分に出来ていないまま。投資物件が上がり始めた。
現在の投資行動では「上がるから投資する」と世言う、単純な発想からきたものである。人間の本性は単純で「上がるから買う」という動機からの投資で、現在の米国の経済構造がどのようなものであることを十分に理解していない。


バフェットは2008年9月にゴールマン・サックスが駆け込んできて救済を求めたので、すぐに動いた。
同じような現象が近未来に必ずやってくる。長期投資家のわれわれは、目下のところリーマン破綻のようなことが必ず起るとみる。
同じように米最大の投資銀行のジミー・ダイモンは同調する。両者とも最近は急に慎重論を口にし始めた。日本にいるとその実感が伝わってこない。


デビッド・デッパーが持ち株を全て売却


モルガン・スタンレーが人気株の売却を推奨


MarketWatchではレイ・ダリオと同じように人気のある運用者のデビッド・テッパーがTV出演(9/14)し「持ち株を売却した」と語ったことを報じた。具体的なポートフォリオの内容は語らないが、目先の相場の展開に波乱を見込んでいる。やはりトランプ大統領が中国に対して強圧的な姿勢を崩さないことを気にする。テッパーは「中国との問題が悪化しなければ相場には問題はないが、大統領の交渉の姿勢が不透明なことは大きな懸念材料だ」と関税を気にする。


この2人だけでなくモルガン。スタンレーが超大手顧客に体して「最近、人気化した株式を売却するよう」推奨をはじめた。気になることだ。


<ネガティブ要素③>


【私見】

米長期金利の上昇に注意

(災いは忘れた頃にやって来る=2月初旬の暴落を忘れるな)


9月FOMCで利上げ実施の可能性があり、3%を大きく超えると株価には逆風

但し素直にドル高円安になれば、日本株は堅調に推移すると予想。


一方で新興国の通貨安が進めばグローバルマクロ系ヘッジファンドや

CTAの出番がやって来るかも知れません。

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