1012年のサラリーマンの平均給与は442万円だったそうだ。これを基準に考えて株のトレードで年間どのくらいの利益を目標にするのが現実的だろうか。「1億円なんてすぐに儲かる」なんて煽る記事もあるけれど生涯所得が２～３億円ということを考えるとそんなにうまくいくものではないことはすぐに分かる。
システムトレードでは平均的な利益予想やばらつきを計算することができのでこれを元にある程度収益プランを立てることができる。この点を如実にまとめた指標がシャープレシオである。ただし、過去のデータは純粋にランダムなものではないし、今後の展開もランダムではないので予測値やばらつきの精度自体は結果としてあまり高いものではあり得ない。あらかじめ必要な利益を見込む場合にはかなり安全サイドに寄ったものでなければならない。例えば予測利益が1000万円、標準偏差が600万円だとすると400万円以下の利益になる確率はざっと１５％ある。もっと悪いこともありうるのでトレードで安心して暮らすのは平均利益予想が1000万円でも安心とは言い切れない。
1億円の資金で平均予想利益が1000万円、標準偏差300万円くらいのシステムはいろいろな形で作れるとは思うが、資金が2000万円でおなじターゲットのシステムを作ることはほとんどできないだろう。たまたま資金が倍になったり３倍になったりということはいくらでもありうるけれど、安定的に毎年かならず資金を倍以上にできるという人がいればすごい天才かかなり怪しいと私は思う。
私自身は年金＋不動産収益があるし、現有資産を減らさないのが毎年の目標なのであまり無理をする必要はない。年単位ではここ数年マイナスになったことはないし、一応目標以上の結果が得られている。波動が大きいときは順張り系が、持合いのときは逆張り系が稼いでくれる。逆張りペアはじみだけどだいたいいつでも順調だ。
