千葉県旭市の国保旭中央病院で、夜間や休日に救急外来を受診する軽症患者に限り、診療費に五千二百五十円を上乗せすることが決まった。二十日に閉会した同市議会で、条例改正案が賛成多数で可決された。八月一日から実施する。
医師が問診後、「緊急性がない」と判断した場合などに「時間外選定療養費」として加算される。十五歳未満の子どもと、市内に一次救急体制がない旭市民は適用の対象外。
加算制度の導入は、“コンビニ受診”とも呼ばれる軽症者の過度の受診を減らすのが狙い。背景には深刻な医師不足もある。同病院の昨年度の救命救急センター利用者約六万人のうち、約二割は腹痛や風邪など軽症者が占めるという。
同病院は「患者が一極集中し、本来の救急患者への対応がしにくい状況。地域の医療機関との機能分担が必要」としている。(2012年6月21日)