【目先の保ち合いは下に抜け下落。最大の関門であるバブル後最安値700ポイント付近を目前にし、動きにくい状況が続く。単に安いから買いという理由はない。当面投資は難しい状況。売りを仕掛ける場合でも、買いを仕掛ける場合でも、超目先に限定すべき(継続)】
【鈎足チャート】売りサイン(11/2)が出現して売り転換した。
鈎足は「ろく」「ろあ」「ろさ」で売り転換した。
もしかしたら多少は上昇する可能性が観測できた鈎足買い転換から、わずかに上昇したところから反転急落し売り転換。
ここで急落して売り転換すれば、鈎足上では「保ち合い相場の中では売買留保」という判断をして構わないと観測できる。
鈎足上では、転換後の、その同じ方向の「ろく」サインを出現させて、この保ち合い相場から放れたときぐらいしか、有効なサインがとれないような状況になっていた。
目先の売りを考えるならば、700ポイントの前後でいったん上昇後の「ろく」売りサインでの売りが考えられるが、それは非常に覚悟のいる売り場といえる。
少なくとも中長期の投資スタンスの投資家は、無理して投資をするところではなく、原則様子見のところといえよう。
【ローソク足】
超目先を観測すれば、保ち合い相場を下に切ってきたあと株価はススッと下落し、ついにバブル後最安値を来週前半にも下に切る可能性がある位置まできたといえよう。
超短期的には非常に難しいものの「売り」とし、中長期的には「決して買える状況ではない」「安いから買うということはない」と繰り返しコメントしていたので、売りで利益を出す投資家があったとしても、買いで大きな含み損を抱えている投資家はいないでろう。
これだけ株価が安い位置にあれば、何かきっかけがあれば大きく上昇してもおかしくないが(だから安心して信用売りも難しい)、チャート上に買いのサインは全く出現していない(逆張りを除く)。
間違っても行ってはならないのは、「大底」を狙う行為だ。「大底」ほど難しいことはないとしっかり認識しなくてはならない。
「大底」と思ったところは、気付けば再度の下落の流れに戻ることがほとんどであり、仮に再度の下落に戻らなくとも、底での激しい上昇下落を繰り返すことも少なくないからだ。
現在の株価の位置は、確かに将来からみれば、「大底」になり得る位置である。
しかし、今後にもう一段下落しさらに株価が2割、3割と下がる可能性も十分にあるのである。
そして、日本株の動きを左右する海外市場の株の動きは、これから更に下がる可能性が十分にある形を形成しているのである。
無理に市場に参加し、大きな損失を抱えぬよう、最新の注意を払っていただきたい。
******以下先週のコメント********
歴史的に見ても、かなり安い所で、目先の相場は上昇下落を繰り返していたが、今週はそのまま下に切ってきた様子が日足チャートからわかるであろう。
現在、株価は歴史的にみても、相当安い所ある。
しかし、その安い所でも、一向にしっかりとした(継続的な)買いのエネルギーを確認することができず、少なくとも「買う」理由はどこにも見つからない状況だ。
一つ間違ってはならないのは、反転する可能性がある位置(関門)とは、「買い」ではない。
例えば、過去の安値位置などは多くの投資家が意識する場所だから、もし、その位置で反転すれば、買いが集まりやすく、相場の転換点になりやすいというのが、関門位置の意味であり、単にその位置に株価があるからといって「買い」には決してならないのである。
むしろ、そのような「反転しやすい土壌がある」にも係わらず、その位置を通り越してしまうということは、相当な売りの力があるわけだから、むしろ下に抜けた場合には「売り」になってしまうのである。
現在、8月~11月の目先の保ち合い相場は下に抜けたものの(超目先は売り)、その下の、表題にある歴史的な安値に近づきつつあるわけだから、そうそう腰を落ち着けて投資のできる状況ではない。
残念ながら、控えめの投資に徹して欲しい。