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一寸先は

12日の日経平均株価は5営業日ぶりに大幅に反落。大引けは前日比484円68銭(5.56%)安の8235円87銭だった。
午後に入って米上院でビッグ3救済法案の協議が決裂したと伝わり、失望売りが膨らんだ。

一方、12日の米株式相場は反発。ダウは前日比64ドル高の8629ドルで終えた。
大幅安で始まったが売りが一巡すると、朝方、政府が金融安定化法に基づいた経営支援を検討すると明らかにしたことを好感、幅広い銘柄に買い戻しが入った。ただ、たとえ金融安定化法による支援が実現したとしても一時的な措置で、自動車大手をめぐる不透明感は根強い。

12日の為替市場で円相場が90円を突破し、1995年以来13年4カ月ぶりの88円台前半をつけた。
海外のファンドなどのドル売りが集中。日経平均株価の急落を受け、株式の損失を穴埋めするためにこれまで売っていた円を買い戻す動きも出た。

日経平均は11日まで4連騰と25日線を越え楽観ムードの中、波乱が懸念されたMSQも無難に乗り切るとの見方が広がっていただけに、ビッグ3救済法案廃案になったことはネガティブサプライズとなった。
4日間の上げ幅を1日にして帳消しとしたほか、13年ぶりの円高となるなど、まさに「一寸先は闇」といったところか。

それでも震源地であるNYダウは小幅ながらプラス引けする意外な結果に。国民性の違いなのだろうか、救済法案が通っていたら逆に材料出尽くしで下げていたのかも知れない。
先物CME日経は8715円と一夜にして11日の水準まで戻しており、為替も同様に91円20銭と戻している。

12日はまさかの大幅安となったが、空売りヘッジが効いて痛手を被ることはなかった。しかし、かなり踏まれていたことや週末で不透明感が強かったので空売り株を一部返済しただけで新規の買いは見送った。
NYダウがプラス引けだったので安い水準で買っていれば月曜日はかなりの利益が出せていたのだろう。
やはり今の相場では「高ければ売り、安ければ買い」の逆張りが有効なようだ。

来週は米金融機関の決算に対する警戒感や、一部クリスマス休暇入りで外国人投資家の資金流入も期待薄で、薄商いの中方向感のない展開となりそう。

(12日のトレード)
空売り返済:テーオーシー(8841)
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