■いったんは自律反発狙いの流れに
■キヤノン、3Q営業利益 1.3%増 2593億円
■前場の注目材料:三菱UFJ、三菱UFJ銀行など、海外新興向けファンド設立、150億円規模
■いったんは自律反発狙いの流れに
27日の日本株市場は、売り一巡後は前日の大幅な下げに対する自律反発が意識されそうだ。26日の米国市場はNYダウが251ドル安、ナスダックは225ポイント安だった。7-9月期国内総生産(GDP)の予想以上の成長を受け、リセッション懸念が後退し、NYダウは一時上昇する場面も見られた。しかし、主要企業の決算発表が本格化するなか、前日のアルファベットに続き、この日はメタプラットフォームズが売られ、センチメントを冷ます格好となり、ハイテク株に売りが波及した。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比5円安の30585円。円相場は1ドル150円30銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時30460円と節目の30500円を割り込んだこともあり、いったんは自律反発狙いの流れに向かわせそうだ。日経平均は昨日の大幅な下落でボリンジャーバンドの-2σ水準まで下落したことから、テクニカル面では売られ過ぎが意識される。200日線が位置する30290円辺りが警戒されつつも、週末要因から売り方の買い戻す動きも意識されやすいだろう。
また、米国では主要企業の決算を受けて不透明感が強まっているが、取引終了後に予想を上回る決算を発表したアマゾン・ドット・コムが時間外で買われている。グローベックスの米株先物はプラス圏で推移していることから、まずは-2σ水準からのリバウンドを想定した買いが入りやすいと考えられる。米長期金利の低下も安心感につながりそうだ。
国内でも決算発表が本格化するなか、業績面を手掛かりとした個別物色が次第に活発化してきそうである。昨日の引け後に発表したところでは、MCJ<6670>、邦チタニウム<5727>、パラベッド<7817>、三菱鉛筆<7976>、遠藤照明<6932>、日立建機<6305>、森永乳<2264>、綜研化学<4972>辺りが注目される。そのほか、アマゾン・ドット・コムは、広告主向けの生成AIサービスを提供すると発表。イメージを文章で入力すると、数秒で意図に沿った画像を提案してくれると報じられており、生成AI関連などへの物色も意識されよう。
■キヤノン、3Q営業利益 1.3%増 2593億円
キヤノン<7751>が発表した2023年12月期第3四半期業績は、売上高が前年同期比5.0%増の3兆172.54億円、営業利益は同1.3%増の2593.73億円だった。デジタルカメラや防犯カメラの販売が好調だった。2023年12月期通期計画については、中国市場の減速を反映し、売上高を4兆3630億円から4兆2200億円に下方修正した。利益計画は据え置いている。
■前場の注目材料
・米長期金利は低下
・活発な自社株買い
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・三菱UFJ<8306>三菱UFJ銀行など、海外新興向けファンド設立、150億円規模
・デンソー<6902>半導体へ5000億円投資、事業売上高35年3倍に
・豊田自動織機<6201>電動コンプレッサー拡充、ドイツ・米で生産ライン新設
・いすゞ自<7202>社長、自動運転実用化へAI関連企業と積極協業
・日野自<7205>カナダで集団訴訟、エンジン不正、海外4件目
・出光興産<5019>FOMMとバッテリー交換EVで協業、全国拠点活用
・コスモエネHD<5021>微細藻類でCO2有効利用、CRRAと共同検討開始
・ホンダ<7267>GMとの量販価格EVの開発中止、中国台頭など市場急変
・川崎重<7012>エアバス向けエンジン問題で損失580億円
・キヤノン<7751>通期予想、売上高4.2兆円に下方修正、価格競争再発織り込む
・富士電機<6504>4―9月期、最高益更新、施設・電源システム好調
・ニチコン<6996>アルミ電解コンデンサー2種発売、高容量電極箔で小型化
・三菱ケミG<4188>ホンダと車体用アクリル樹脂を開発、低環境負荷
・中部電力<9502>テクノフェア開催、水素燃焼バーナーなど研究成果60種公開
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 10月東京都区部消費者物価コア指数(前年比予想:+2.5%、9月:+2.5%)
<海外>
・特になし <ST>
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