東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは、パルプ紙、鉄鋼、海運、証券、その他製品が堅調。半面、鉱業、精密機器、石油石炭、情報通信が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ユニファミマ<8028>、ダイキン<6367>、東エレク<8035>、信越化<4063>が堅調。一方で、KDDI<9433>、オリンパス<7733>、太陽誘電<6976>が冴えない。
日経平均は週初に上昇して始まった後は、20500-20700円処での底堅い値動きではあった。しかし、売買代金は連日で2兆円を下回る薄商いが続いていることもあり、ギャップスタート後は、短期筋のカバーによる変動といったところであり、海外勢の売買についてもリバランス中心といったところであった。
パウエルFRB議長の講演内容が注目されるが、9月のFOMCでの追加利下げが確実視されている状況のなか、トランプ大統領の圧力に屈しないような態度を示せば、再びリスクオフ相場が意識されてくる可能性は十分にある。とはいえ、これを警戒しての薄商いであっただけに、米国市場が不安定な値動きをみせたとしても、日本市場への影響は限られそうである。また、追加利下げによる利下げ幅拡大への思惑から円高が警戒されたとしても、105円台ではカバーの流れに向かいやすく、急激な円高は考えづらいところであろう。
ポジションは積み上がっていない他、主力大型株の割安感を指摘する市場参加者が増えてきていることもあり、下を売り込む流れにはなりづらいとみておきたい。波乱の局面においては、自律反発を意識した押し目拾いのスタンスといったところである。
<AK>
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