日経平均株価
始値 28886.92
高値 29007.83(09:16)
安値 28860.06(10:41)
大引け 28874.89(前日比 -9.24 、 -0.03% )
売買高 9億4436万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆2856億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は小幅反落、前日終値近辺でのもみ合いに終始
2.前日のナスダック最高値と円安が追い風も全般上値重い
3.パウエル議長の議会証言で過度な利上げ前倒し懸念後退
4.日経平均は前日の急反騰の反動から目先戻り売り圧力も
5.売買代金は2兆2000億円台にとどまり最近では低調
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前日比68ドル高と続伸した。パウエルFRB議長の議会証言は早期利上げの懸念が後退する内容となり、市場に買い安心感が広がった。
東京市場では、方向感の定まらない展開で、日経平均株価は朝方高かったものの前引けにかけ値を消し、後場も動きに乏しく、引け際マイナス圏に沈んだ。
23日の東京市場は、前日の米国株市場でナスダック総合指数が過去最高値を更新したことを受け、寄り付き売り買い交錯も、その後プラス圏を確保してリスク選好ムードだった。ただ上値の重さも終始意識された。注目されたパウエルFRB議長の議会証言は、足もとのインフレ率の上昇を一時的なものとする従来の主張を変えず、米国株市場では終盤にこれを好感する形で買いに厚みが加わった。しかし、東京市場ではそれをうまく引き継げなかった。前日に日経平均が870円あまりの急速な戻りをみせていたこともあって、上値では売り圧力が強く伸び悩んだ。それでも前引けは小幅プラス圏を維持していたが、後場は大引け間際に軟化しわずかにマイナス圏で着地。東証1部の6割近い銘柄が値を下げた。また、売買代金は2兆2000億円台にとどまり、最近では低調だった。
個別では、エーザイ<4523>が高水準の売買代金をこなしたが株価は大きく水準を切り下げる展開となり、任天堂<7974>も売りに押された。タムラ製作所<6768>が利食われ、ソニーグループ<6758>も軟調。日本郵船<9101>が安く、リクルートホールディングス<6098>も売りが優勢だった。サイボウズ<4776>が急落、トレックス・セミコンダクター<6616>も利益確定の売りが顕在化した。スルガ銀行<8358>が値を下げた。
半面、ファーストリテイリング<9983>が高く、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連も高い。ニトリホールディングス<9843>も買い人気を集め、エムスリー<2413>も値を上げた。三協立山<5932>、乾汽船<9308>が大幅高、ラクス<3923>も値を飛ばした。ディー・エル・イー<3686>が物色人気となりレノバ<9519>も買われた。日本ケミコン<6997>も上昇した。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、エムスリー <2413> 、東エレク <8035> 、アドテスト <6857> 、日立建機 <6305> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約112円。うち60円はファストリ1銘柄によるもの。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はエーザイ <4523> 、リクルート <6098> 、KDDI <9433> 、ダイキン <6367> 、ソニーG <6758> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約61円。
東証33業種のうち上昇は5業種。上昇率の上位5業種は(1)鉱業、(2)倉庫運輸関連、(3)石油石炭製品、(4)精密機器、(5)ゴム製品。一方、下落率の上位5業種は(1)鉄鋼、(2)証券商品先物、(3)不動産業、(4)医薬品、(5)その他製品。
■個別材料株
△フロンテオ <2158> [東証M]
創薬支援AIの国内特許査定を取得。
△データHR <3628> [東証M]
9月末を基準日に1→3に株式分割へ。
△ネクスジェン <3842> [JQG]
SBCが「Zoom Phone」の接続認定を日本で初めて取得。
△三協立山 <5932>
建築市場など回復し21年5月期業績は計画上振れで着地。
△インパクト <6067> [東証M]
21年12月期56%営業増益を見込む。
△オキサイド <6521> [東証M]
レーザー技術やパワー半導体分野の展開力で脚光。
△太洋工業 <6663> [JQ]
ポリイミドビルドアップ基板の核となる技術を開発。
△日ケミコン <6997>
「全固体電池材料を量産」との報道。
△オリバー <7959>
MBOの一環としてインテグラル傘下企業が公開買い付け実施。
△乾汽船 <9308>
海運株人気を追い風に株式需給面の思惑も。
▼ツルハHD <3391>
22年5月期利益予想はコンセンサス下回る。
▼サイボウズ <4776>
21年12月期最終は一転赤字見通し。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)オリバー <7959> 、(2)三協立山 <5932> 、(3)乾汽船 <9308> 、(4)ラクス <3923> 、(5)MSOL <7033> 、(6)フリュー <6238> 、(7)CKサンエツ <5757> 、(8)DLE <3686> 、(9)レノバ <9519> 、(10)内外トランス <9384> 。
値下がり率上位10傑は(1)サイボウズ <4776> 、(2)アゴーラHG <9704> 、(3)ツルハHD <3391> 、(4)TOREX <6616> 、(5)ARM <8769> 、(6)エーザイ <4523> 、(7)スルガ銀 <8358> 、(8)サツドラHD <3544> 、(9)タムラ <6768> 、(10)タカミヤ <2445> 。
【大引け】
日経平均は前日比9.24円(0.03%)安の2万8874.89円。TOPIXは前日比10.39(0.53%)安の1949.14。出来高は概算で9億4436万株。東証1部の値上がり銘柄数は812、値下がり銘柄数は1272となった。日経ジャスダック平均は3959.53円(10.40円高)。
[2021年6月23日]
株探ニュース
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