27日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は反落、底堅いが積極的に戻り試す動きも乏しく
・ドル・円は戻りが鈍い、米利下げ観測が重石に
・値下がり寄与トップはKDDI<9433>、同2位はユニファミマ<8028>
■日経平均は反落、底堅いが積極的に戻り試す動きも乏しく
日経平均は反落。130.66円安の21297.73円(出来高概算6億2000万株)で前場の取引を終えている。
26日の米株式市場でNYダウは140ドル高と続伸。長期金利の低下が一服したほか、原油相場の上昇が好感されて買いが先行。ただ、2月住宅着工・建設許可件数や3月消費者信頼感指数が予想を下回ったうえ、米中交渉や欧州連合(EU)離脱を巡る英議会の動向を注視したいとの思惑もあって上げ幅を縮小した。本日の東京市場は3月期末の権利落ち日となり、日経平均の配当落ち分は171円程度とみられていたが、米株高を好感した買いや配当再投資に絡んだ買いが入り74円安からスタート。その後は戻り待ちの売りに押され下げ幅を3ケタに広げ、21300円を挟んだもみ合いが続いた。東証1部の値下がり銘柄は全体の7割ほどとなっている。
個別では、任天堂<7974>、ソニー<6758>、エーザイ<4523>、東エレク<8035>などが軟調で、ファーストリテ<9983>は小安い。トヨタ自<7203>が2%超安、日産自<7201>が4%超安と、配当権利落ちに伴い自動車株の下落が目立つ。業績下方修正のアルコニックス<3036>は急反落。また、スズデン<7480>などが東証1部下落率上位に顔を出した。一方、売買代金上位ではキーエンス<6861>やZOZO<3092>が堅調で、ソフトバンクG<9984>は小幅に上昇。ガンホー<3765>が5%近く上昇しており、個人投資家の物色は活発のようだ。MRO<3064>は自社株買い発表が好感されて4%超高。また、東京機<6335>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。セクターでは、石油・石炭製品、その他金融業、電気・ガス業などが下落率上位で、その他も全般軟調。サービス業、精密機器、医薬品の3業種のみ小幅に上昇した。
日経平均は3ケタの下落で前場を折り返したが、配当落ち分を考慮すると底堅く推移していると言える。しかし、配当再投資に絡んだ買いが一巡し、積極的に戻りを試す動きも見られない。前日に451円高と急反発したため目先の利益を確定する売りが出やすい面もあるが、世界経済の減速懸念が燻り主力株は積極的に手掛けづらいところだろう。英議会は27日、EU離脱を巡り「示唆的投票」を実施する予定。メイ英首相の離脱案採決の見通しや首相の進退に関し様々な報道が出ている。また週後半には米中の閣僚級協議が予定されており、全般に手控えムードが強まりそうだ。
このため、個人投資家の物色は中小型株に向かいやすくなる。マザーズでは国内初となる遺伝子治療用製品の承認を取得したアンジェス<4563>が活況となっており、全市場で任天堂に次ぐ売買代金2位にランクイン。他のバイオ株にも買いが波及し、マザーズ指数は2%を超える上昇となっている。相場全体の不安定感を警戒しつつ、中小型株で値幅取りを狙う展開が続きそうだ。
■ドル・円は戻りが鈍い、米利下げ観測が重石に
27日午前の東京市場でドル・円は戻りが鈍い。朝方の下落後は買戻しが強まったものの、米利下げ観測が広がりドルの上値を押さえた。
ドル・円は110円半ばを中心とした値動き。NZ準備銀が目先の金融政策について利下げの可能性に言及したことから、世界的な景気減速が意識されクロス円が下
落。ドル・円も円買い基調に振れ、一時110円45銭まで弱含んだ。
ランチタイムの日経平均先物は堅調地合いで、目先の日本株は下値の堅い値動きを期待した円売りが観測される。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)の理事候補が利下げを主張したことでドルの戻りが抑えられそうだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は110円45銭から110円66銭、ユーロ・円は124円35銭から124円70銭、ユーロ・ドルは1.1259ドルから1.1277ドルで推移した。
■後場のチェック銘柄
・Mマート<4380>、AppBank<6177>など、5銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはKDDI<9433>、同2位はユニファミマ<8028>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・NZ準備銀
「次の金利動向は引き下げの可能性がより高い」
「持続可能な雇用を最大化し、低く安定的なインフレを維持するためにかなりの時間にわたって政策金利を拡張的なレベルで維持」
「見通しに対するリスクバランスは下方向に変わった」
「住宅市場や設備投資の弱さから2018年の国内成長は減速」
<国内>
特になし
<海外>
・英議会でEU離脱案の示唆的投票
<HH>
・日経平均は反落、底堅いが積極的に戻り試す動きも乏しく
・ドル・円は戻りが鈍い、米利下げ観測が重石に
・値下がり寄与トップはKDDI<9433>、同2位はユニファミマ<8028>
■日経平均は反落、底堅いが積極的に戻り試す動きも乏しく
日経平均は反落。130.66円安の21297.73円(出来高概算6億2000万株)で前場の取引を終えている。
26日の米株式市場でNYダウは140ドル高と続伸。長期金利の低下が一服したほか、原油相場の上昇が好感されて買いが先行。ただ、2月住宅着工・建設許可件数や3月消費者信頼感指数が予想を下回ったうえ、米中交渉や欧州連合(EU)離脱を巡る英議会の動向を注視したいとの思惑もあって上げ幅を縮小した。本日の東京市場は3月期末の権利落ち日となり、日経平均の配当落ち分は171円程度とみられていたが、米株高を好感した買いや配当再投資に絡んだ買いが入り74円安からスタート。その後は戻り待ちの売りに押され下げ幅を3ケタに広げ、21300円を挟んだもみ合いが続いた。東証1部の値下がり銘柄は全体の7割ほどとなっている。
個別では、任天堂<7974>、ソニー<6758>、エーザイ<4523>、東エレク<8035>などが軟調で、ファーストリテ<9983>は小安い。トヨタ自<7203>が2%超安、日産自<7201>が4%超安と、配当権利落ちに伴い自動車株の下落が目立つ。業績下方修正のアルコニックス<3036>は急反落。また、スズデン<7480>などが東証1部下落率上位に顔を出した。一方、売買代金上位ではキーエンス<6861>やZOZO<3092>が堅調で、ソフトバンクG<9984>は小幅に上昇。ガンホー<3765>が5%近く上昇しており、個人投資家の物色は活発のようだ。MRO<3064>は自社株買い発表が好感されて4%超高。また、東京機<6335>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。セクターでは、石油・石炭製品、その他金融業、電気・ガス業などが下落率上位で、その他も全般軟調。サービス業、精密機器、医薬品の3業種のみ小幅に上昇した。
日経平均は3ケタの下落で前場を折り返したが、配当落ち分を考慮すると底堅く推移していると言える。しかし、配当再投資に絡んだ買いが一巡し、積極的に戻りを試す動きも見られない。前日に451円高と急反発したため目先の利益を確定する売りが出やすい面もあるが、世界経済の減速懸念が燻り主力株は積極的に手掛けづらいところだろう。英議会は27日、EU離脱を巡り「示唆的投票」を実施する予定。メイ英首相の離脱案採決の見通しや首相の進退に関し様々な報道が出ている。また週後半には米中の閣僚級協議が予定されており、全般に手控えムードが強まりそうだ。
このため、個人投資家の物色は中小型株に向かいやすくなる。マザーズでは国内初となる遺伝子治療用製品の承認を取得したアンジェス<4563>が活況となっており、全市場で任天堂に次ぐ売買代金2位にランクイン。他のバイオ株にも買いが波及し、マザーズ指数は2%を超える上昇となっている。相場全体の不安定感を警戒しつつ、中小型株で値幅取りを狙う展開が続きそうだ。
■ドル・円は戻りが鈍い、米利下げ観測が重石に
27日午前の東京市場でドル・円は戻りが鈍い。朝方の下落後は買戻しが強まったものの、米利下げ観測が広がりドルの上値を押さえた。
ドル・円は110円半ばを中心とした値動き。NZ準備銀が目先の金融政策について利下げの可能性に言及したことから、世界的な景気減速が意識されクロス円が下
落。ドル・円も円買い基調に振れ、一時110円45銭まで弱含んだ。
ランチタイムの日経平均先物は堅調地合いで、目先の日本株は下値の堅い値動きを期待した円売りが観測される。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)の理事候補が利下げを主張したことでドルの戻りが抑えられそうだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は110円45銭から110円66銭、ユーロ・円は124円35銭から124円70銭、ユーロ・ドルは1.1259ドルから1.1277ドルで推移した。
■後場のチェック銘柄
・Mマート<4380>、AppBank<6177>など、5銘柄がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはKDDI<9433>、同2位はユニファミマ<8028>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・NZ準備銀
「次の金利動向は引き下げの可能性がより高い」
「持続可能な雇用を最大化し、低く安定的なインフレを維持するためにかなりの時間にわたって政策金利を拡張的なレベルで維持」
「見通しに対するリスクバランスは下方向に変わった」
「住宅市場や設備投資の弱さから2018年の国内成長は減速」
<国内>
特になし
<海外>
・英議会でEU離脱案の示唆的投票
<HH>
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