<話題の焦点>=猫ブーム加速でビジネスチャンス
ペットフードの事業者99社で組織するペットフード協会が1月29日に発表した「2015年全国犬猫飼育実態調査」によると、「猫の飼育頭数は横ばいであるが、犬の飼育頭数は減少傾向」としている。15年の推計飼育頭数は、犬=991万7000頭、猫=987万4000頭となった。過去5年間の推移を見ると、犬が11年の1193万6000頭から一貫して減少傾向を続けて15年に1000万頭を割り込んだ一方で、猫は11年の960万6000頭以降、横ばい強含み推移を維持している。近い将来、猫が犬を上回ることが確実視されている。
また、アニコム ホールディングス<8715.T>傘下で、ペット保険業界トップのアニコム損害保険の15年2月に発表された「ペットにかける年間支出調査(2014年)」によると、1年間に猫にかけた費用は、18万4795円(前年比6.7%増)と拡大をみせている。
なかで、金額面でも大きく伸びが目立ったのは、「病気やケガの治療費」で、4万9875円(同40.1%増)で、結石や腎臓病、糖尿病の継続治療など、人間と同様の傾向がみられたという。このほか、「フード・おやつ」3万8936円(同7.6%増)、ペット保険2万9067円(同3.6%増)も伸びている。
日本国内のキャットフード市場は、ネスレ社やマース社など海外大手メーカーが高いシェアを占めているが、国産メーカーも日清製粉グループ本社<2002.T>傘下で「ジェーピースタイル」、「懐石」ブランドの日清ペットフードや、マルハニチロ<1333.T>グループで「黒缶」、「金缶」などのブランドを持つアイシアも健闘をみせている。さらに、ペット用品、ペットフードの卸大手で、ペットビジネスの専門学校も手掛けるエコートレーディング<7427.T>、ペット保険最大手のアニコム ホールディングスにも注目したい。
出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)
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