予想株価
1,868円
登録時株価
1,711.0円
獲得ポイント
-32.74pt.
収益率
-12.85%
期間
中期投資 (数週間~数ヶ月単位で売り買い)
理由
その他
ダイハツ工業/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILCORP;bg=0001390;dv=pc;sv=NX の株価がさえない。7月末に上場来高値の2300円に顔合わせするほど勢いがあったのは、もはや遠い昔話。足元は1700円前後でもみ合っている。というのも国内市場は競争が激しいうえ、2015年には軽自動車増税が待ち構える。海外市場に目を向ければ稼ぎ頭だったインドネシアが減速し、さらなる市場開拓も遅れている。まさに内憂外患。しかも症状は軽くない。
内市場の厳しさは、ダイハツも覚悟していた。6月に就任した三井正則社長は就任直後から「成長のカギは海外」と繰り返し、「早期にインドネシア、マレーシアに次ぐ第3、第4の国を育てたい」と社内外に発信してきた。期待を寄せるのは、東南アジア諸国連合(ASEAN/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EAE7E6E5E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX)などの新興国だ。小型かつ低価格のクルマへの潜在ニーズは膨らんでおり、日本の独自仕様である軽自動車で培った開発・生産ノウハウを転用できると読む。
ただ、欧米の自動車大手も有望市場とにらむ新興国において、連結売上高が2兆円に満たないダイハツが単独で存在感を示すのは難しい。カギを握るのは親会社であるトヨタ自動車との連携強化だろう。実際、トヨタも新興国開拓ではダイハツの小型車を足がかりにする方針で、両社は急速に接近していた。
「ところが、ここにきて、トヨタさんの熱意が薄れている印象がある」――。あるダイハツ幹部は明かす。円安で輸出環境が好転。北米市場も再び活況になり、トヨタの連結業績は急速に回復している。「トヨタの中で新興国の重要性が相対的に薄れるのが怖い」
トヨタの資金力と販売力がなければ、海外戦略は現状維持を迫られる。ダイハツは海外販売台数の約9割をインドネシアとマレーシアに頼っているが、主力のインドネシアは近年、日産自動車やマツダ、米ゼネラル・モーターズなどが相次ぎ新型車を投入。競争を勝ち抜くための販促費がかさんでいる。急激なルピア安による部品調達コストの上昇も重荷だ。
ダイハツは現在、軽自動車「ムーヴ」のテレビCMを放映している。法廷内に坂道を設置するバージョンでは、弁護士役の役所広司さんを開発者にふんした渡部篤郎さんが抱きかかえて駆け上がっていく。ターボエンジンの力強さを訴えるシーンだが、ぼやく市場関係者も多いようだ。「ダイハツの株価も力強く坂道を駆け上がっていってくれたら……」
15年4月の軽自動車税引き上げがのしかかる(10月、新型軽自動車タントを発表するダイハツの三井社長)
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15年4月の軽自動車税引き上げがのしかかる(10月、新型軽自動車タントを発表するダイハツの三井社長)
「こんな業績で浮かれていたら、おまえたち全員クビだぞ」――。今秋、ダイハツの経営陣に白水宏典相談役・技監がカミナリを落とした。会長時代にダイハツの生産改革を一手に担い、取締役を退いてからも影響力を維持する“重鎮”の言葉に、現経営陣は恐縮するしかなかった。
ダイハツが10月31日に発表した2013年4~9月期の連結決算/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EAE7E5E5E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX は、売上高こそ前年同期を4%上回ったものの、純利益は17%減の367億円だった。来年に稼働するマレーシア新工場などへの設備投資がかさんだためだ。14年3月期の連結業績予想も下方修正。純利益は前期比2%減の800億円と、従来予想(1%増の820億円)から一転、減益見通しに引き下げた。円安進行で自動車各社が軒並み業績を上方修正するなかでのネガティブサプライズだった。
12月に入ると、もう一つ悪材料が加わった。15年4月以降に購入した軽自動車の新車について税金が現在の年7200円から1万800円に上がることが決まったためだ。ダイハツの株価は7月末に比べて2割低い水準。軽自動車で競合するスズキとホンダが2割弱上昇しているのと比べると、低迷ぶりが際立つ。市場からは「中長期的な成長戦略が見えない」(国内大手証券)という声も聞こえる。
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内市場の厳しさは、ダイハツも覚悟していた。6月に就任した三井正則社長は就任直後から「成長のカギは海外」と繰り返し、「早期にインドネシア、マレーシアに次ぐ第3、第4の国を育てたい」と社内外に発信してきた。期待を寄せるのは、東南アジア諸国連合(ASEAN/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EAE7E6E5E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX)などの新興国だ。小型かつ低価格のクルマへの潜在ニーズは膨らんでおり、日本の独自仕様である軽自動車で培った開発・生産ノウハウを転用できると読む。
ただ、欧米の自動車大手も有望市場とにらむ新興国において、連結売上高が2兆円に満たないダイハツが単独で存在感を示すのは難しい。カギを握るのは親会社であるトヨタ自動車との連携強化だろう。実際、トヨタも新興国開拓ではダイハツの小型車を足がかりにする方針で、両社は急速に接近していた。
「ところが、ここにきて、トヨタさんの熱意が薄れている印象がある」――。あるダイハツ幹部は明かす。円安で輸出環境が好転。北米市場も再び活況になり、トヨタの連結業績は急速に回復している。「トヨタの中で新興国の重要性が相対的に薄れるのが怖い」
トヨタの資金力と販売力がなければ、海外戦略は現状維持を迫られる。ダイハツは海外販売台数の約9割をインドネシアとマレーシアに頼っているが、主力のインドネシアは近年、日産自動車やマツダ、米ゼネラル・モーターズなどが相次ぎ新型車を投入。競争を勝ち抜くための販促費がかさんでいる。急激なルピア安による部品調達コストの上昇も重荷だ。
ダイハツは現在、軽自動車「ムーヴ」のテレビCMを放映している。法廷内に坂道を設置するバージョンでは、弁護士役の役所広司さんを開発者にふんした渡部篤郎さんが抱きかかえて駆け上がっていく。ターボエンジンの力強さを訴えるシーンだが、ぼやく市場関係者も多いようだ。「ダイハツの株価も力強く坂道を駆け上がっていってくれたら……」
15年4月の軽自動車税引き上げがのしかかる(10月、新型軽自動車タントを発表するダイハツの三井社長)
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15年4月の軽自動車税引き上げがのしかかる(10月、新型軽自動車タントを発表するダイハツの三井社長)
「こんな業績で浮かれていたら、おまえたち全員クビだぞ」――。今秋、ダイハツの経営陣に白水宏典相談役・技監がカミナリを落とした。会長時代にダイハツの生産改革を一手に担い、取締役を退いてからも影響力を維持する“重鎮”の言葉に、現経営陣は恐縮するしかなかった。
ダイハツが10月31日に発表した2013年4~9月期の連結決算/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EAE7E5E5E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX は、売上高こそ前年同期を4%上回ったものの、純利益は17%減の367億円だった。来年に稼働するマレーシア新工場などへの設備投資がかさんだためだ。14年3月期の連結業績予想も下方修正。純利益は前期比2%減の800億円と、従来予想(1%増の820億円)から一転、減益見通しに引き下げた。円安進行で自動車各社が軒並み業績を上方修正するなかでのネガティブサプライズだった。
12月に入ると、もう一つ悪材料が加わった。15年4月以降に購入した軽自動車の新車について税金が現在の年7200円から1万800円に上がることが決まったためだ。ダイハツの株価は7月末に比べて2割低い水準。軽自動車で競合するスズキとホンダが2割弱上昇しているのと比べると、低迷ぶりが際立つ。市場からは「中長期的な成長戦略が見えない」(国内大手証券)という声も聞こえる。
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