■株式見通し:地政学リスク警戒も底堅さが意識されそう
■前場の注目材料:NRI、20/3期上方修正 純利益660億円←550億円、リクルート株売却益計上
■新明和<7224>タイで駐車設備、タワー型、22年度に10基
■地政学リスク警戒も底堅さが意識されそう
17日の日本株市場は、地政学リスクの高まりを背景に、売り先行の展開になりそうだ。16日の米国市場は下落し、NYダウは142ドル安となった。サウジアラビアの石油施設が攻撃され、世界で最も重要な産油地域で情勢が悪化することへの懸念が強まった。需給を巡る要因からエネルギー株が物色される一方で、その他のセクターは今後の消費者への影響を巡る不透明感から冴えない展開。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円安の21745円。円相場は1ドル108円10銭台で推移している。
日経平均は先週まで9営業日続伸で一時22000円を回復していたこともあり、いったんは達成感も意識されるところであり、地政学リスクを背景とした売りが出やすいところでもあろう。ただし、円相場は1ドル108円台で底堅い値動きをみせていることもあり、売り込む流れにはなりづらいと考えられる。そのため、海外株安の流れを受けた売り一巡後は、底堅さが意識されそうである。
先物主導の下げとなるため、指数インパクトの大きい値がさ株の一角が日経平均を下押す格好となろうが、原油相場の急伸を背景にエネルギー株が物色されやすく、日経平均を下支えする格好になりそうだ。また、足元で「5G」関連などを見直す動きもみられており、原油相場の影響を受けづらいセクターへの物色も意識されやすいと考えられる。
日経平均は売りが先行しようが、8月の下落前の上値抵抗水準であった21700円処が支持線として意識されるほか、5日線辺りでの踏ん張りが見られるようだと、押し目拾いの動きも出てくる可能性がある。相対的に出遅れている日本株へは、ようやく海外勢が買い越し基調になるため、底堅さが意識されやすいとみられる。また、バリュー株への物色は一時的とみる向きも多いだろうが、依然として割安感が目立つ水準でもある。楽観視はできないとはいえ、弱気に傾いていたポジションの巻き戻しの流れも意識されよう。
その他、今週も3連休を控えているため、手掛けづらさが意識されやすい。しかし、FOMCなど各国の金融政策に関心が集まりやすく、これが通過材料となることで、海外
勢の資金流入が意識されよう。
■NRI、20/3期上方修正 純利益660億円←550億円、リクルート株売却益計上
NRI<4307>は2020年3月期業績予想の修正を発表。純利益が660億円(従来予想は550億円)になるとの見通しを発表。リクルートホールディングス<6098>株の売却に伴う利益を計上する。追加売却分を含めて計190億円の投資有価証券売却益を2019年4-6月期に特別利益として計上。売上高や営業利益の予想は据え置いている。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(21988.29、+228.68)
・1ドル108円10-20銭
・米原油先物は上昇(62.90、+8.05)
・米長期金利は低下
・株安局面での自社株買い
・米追加利下げ期待
・日銀のETF購入
・欧州中央銀行(ECB)が追加緩和再開
・新明和<7224>タイで駐車設備、タワー型、22年度に10基
・大和ハウス<1925>神奈川県と連携、スマートホーム実証
・NOK<7240>防振ゴム関連を中国からタイに生産移管
・内田洋行<8057>マイナンバーカードで入退室管理、認定取得
・富士フイルム<4901>ヒトiPS由来の腸管上皮細胞、薬物吸収を高精度評価
・神戸鋼<5406>CO2排出量2700万トン削減、昨年度推計
・三菱ガス<4182>無酸素・無水分包装を拡販、金属部品を長期・低コスト保管
・宇部興<4208>9月のCPLアジア価格、80ドル値下げ
・MDV<3902>MDIを連結子会社化
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・10:30 豪準備銀行が9月理事会の議事要旨公表
<FA>
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