■株式見通し:米中閣僚会議の行方を見極め
■前場の注目材料:日立造、20/3期純利益予想を下方修正、特損計上
■三洋化、福井に新工場、150億円投じ新型リチウム電池量産
■米中閣僚会議の行方を見極め
7日の日本株市場は、先週末の米国株高の流れを背景に買いが先行しようが、買い一巡後はこう着感の強い相場展開が見込まれる。4日の米国市場ではNYダウが372ドル高と上昇。9月雇用統計は非農業部門雇用者数が予想を下振れたものの、失業率が約50年ぶりの低水準に改善したことが材料視された。パウエルFRB議長は講演で米経済が概ね良好な状態にあるとの見解を示したが、今月のFOMCでの利下げ期待も根強く、終日堅調な展開だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比215円高の21535円。円相場は1ドル106円70銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買いが先行しよう。ただし、10日からの米中閣僚会議の行方を見極めたいとする模様眺めムードも強く、買い一巡後はこう着感が強まりやすい。また、中国当局者は米国との貿易協議を前に、トランプ米大統領が求める幅広い通商協定に合意することに一段と消極的な姿勢を示していると報じられており、神経質な相場展開が見込まれる。
コンセンサスは、米中摩擦は長期化するものの、暫定合意的な流れの中で、15日に控えている関税引き上げを延期するといったところがベストであろう。一方で、進展が見られないようだと、関税引き上げ競争が再燃するとの警戒感が強まりやすく、日経平均は先週支持線として意識されていた75日線割れから、節目の21000円が意識されてくる可能性もありそうだ。また、香港デモの影響も相場全体の重石として意識されやすいだろう。
一方で、米中協議が進展するとなれば、市場のムードも明るくなるだろう。先週は米アップルが9月に発売した新型3機種のスマートフォン「iPhone」の生産台数を上方修正したことが材料視された。上方修正の背景には対中関税先送りの影響があるとみられており、協議進展次第ではハイテク株への一段の買い戻しを誘うことになろう。
その他、今週は小売企業の決算発表が本格化するほか、市場の先行きを占ううえで安川電機<6506>の決算も控えている。その他、今週はノーベル賞の発表もあるため、関連する銘柄への物色も意識されやすい。
■日立造、20/3期純利益予想を下方修正、特損計上
日立造<7004>は、2020年3月期業績予想の修正を発表。純利益を前期比82%減の10億円と、従来予想50億円から下方修正。米国の土木建設会社からの損害賠償訴訟に伴い、和解金など関連費用の約70億円を特別損失として計上。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(21410.20、+68.46)
・NYダウは上昇(26573.72、+372.68)
・ナスダック総合指数は上昇(7982.47、+110.21)
・シカゴ日経225先物は上昇(21535、大阪比+215)
・1ドル106円70-80銭
・SOX指数は上昇(1574.39、+28.63)
・VIX指数は低下(17.04、-2.08)
・米原油先物は上昇(52.81、+0.36)
・米長期金利は低下
・株安局面での自社株買い
・日銀のETF購入
・三洋化<4471>福井に新工場、150億円投じ新型リチウム電池量産
・KDDI<9433>金融関連企業株をauFHへ譲渡、新体制へ移行
・日野自<7205>豊田通商のサウジ合弁と販売代理店契約
・川重<7012>宇宙ゴミ除去参画、岐阜に衛星運用アンテナ
・IHI<7013>福島に水素研究施設、100%再エネ電気で建設
・Kudan<4425>マクニカとモビリティービジネスで協業
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・休場:中国(国慶節)、香港(重陽節)
<SF>
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