シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円安の23980円、為替相場が1ドル=110円台を再び割り込むなか、本日の日経平均は同水準を下回ってスタートした。直近3営業日で800円超上昇していたこともあり、節目の24000円達成した後の利益確定の動きが優勢となった。また、前場中ごろから開始された中国・上海総合指数をはじめとしたアジア株式市場が総じて弱含み、日本株に対する積極的な押し目買いの動きも限られた。
セクターでは、精密機器とゴム製品を除く東証31業種が揃って下落し、とりわけ非鉄金属や鉱業の下げが目立った。売買代金上位では、ソニー<6758>、ソフトバンクG<9984>、良品計画<7453>、トヨタ自動車<7203>、東京エレクトロン<8035>、SUMCO<3436>、アドバンテスト<6857>、ルネサスエレクトロニクス<6723>、三菱UFJ<8306>、キーエンス<6861>、スクエニHD<9684>が軟調。一方で、ファーストリテ<9983>のほか、証券会社によるレーティングの動きが観測されたパナソニック<6752>や太陽誘電<6976>、オリンパス<7733>などは上昇した。
米中貿易交渉での第一段階目の合意署名を前に、本日の東京市場では模様眺めムードが広がっている。市場では、米中貿易交渉における第二段階目以降の交渉の決着自体に時間を要するとの見方が優勢となっており、署名式前後での両国からのガイダンスを注視したいとする向きも根強いだろう。足元で強い動きをみせていたソニーやハイテク株に対してもいったんは利食い売りがみられており、決算発表やレーティングに絡んだ個別物色を除くと総じて内需・ディフェンシブ銘柄が物色の主体となっている。
日経平均は前述したイベントを控えて節目の24000円を前にした上値の重さが意識される一日となりそうだ。また、足元でNT倍率も再び拡大基調となっており、225型銘柄優位の地合いである点は否めず、東証1部市場での物色の広がりには期待はしにくいだろう。一方で、日経JASDAQ平均は前引け時点でプラス圏を確保しているほか、東証マザーズ指数も前引け前にプラスに転じる場面があった。短期資金は活発に動いているとみられており、全体相場の身動きが取りにくい分、外部環境に左右されにくいとされる内需・ディフェンシブ銘柄のほか、新興市場へとより関心が向かいやすくなりそうだ。
<AK>
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