■株式見通し:投資家のセンチメントは改善傾向
■ホンダ、22/3上方修正 営業利益8000億円←6600億円、コンセンサス上回る
■前場の注目材料:TDK、センサー3割増産、100億円投じ長野に設備
■投資家のセンチメントは改善傾向
10日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着感が強まる可能性はあるものの、底堅い相場展開が見込まれる。9日の米国市場ではNYダウが305ドル高だった。NY州が屋内でのマスク着用義務化を撤廃、英国でもコロナ規制全廃を計画しているなど、世界経済の回復期待が高まった。また、長期金利の落ち着きにより、ハイテク株を見直す動きも強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比275円高の27825円。円相場は1ドル115円50銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで27500円を固める動きからの強い値動きによって、心理的な上値抵抗線として意識されていた25日線を突破してきている。これにより27000円~27500円のレンジから27500円~28000円へレンジが移行する可能性が高まることから、ショート筋のカバーの動きが強まる可能性がありそうだ。本日はオプションSQとなることから、SQに絡んだ買いも意識されやすく、指数インパクトの大きい値がさ株などが日経平均をけん引する格好になりそうだ。
もっとも、国内では3連休に入るほか、米国では1月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることもあり、買い一巡後は次第にこう着感が強まる可能性はあるだろう。ただし、米国のテック株やハイテク株が買い直されている動きから、市場は金利上昇を徐々に織り込んできていると考えられる。3月のFOMCでの利上げ開始や年5回の利上げなどもこれまで伝えられていることもあり、ショートに傾いていたポジションを徐々にニュートラルに戻す動きも意識されてきそうだ。
また、引き続き決算発表を見極める動きから積極的には手掛けづらいものの、決算を受けて急落したオリンパス<7733>は昨日リバウンドを見せており、イレギュラー的に売られた銘柄への修正リバウンドは意識されやすい。そのほか、好決算ながら利食いに押されていた銘柄などを見直す動きも見られてきそうだ。マザーズ指数については依然として調整トレンドのなかでの自律反発ではあるものの、昨日のIPOは順調なスタートだったことも安心感に繋がる。
■ホンダ、22/3上方修正 営業利益8000億円←6600億円、コンセンサス上回る
ホンダ<7267>は2022年3月期業績予想の修正を発表。営業利益は6600億円から8000億円に上方修正した。コンセンサス(7370億円程度)を上回る。部品不足による生産制約で販売台数は伸び悩むものの、需給逼迫で販売店に出す販売奨励金(インセンティブ)の抑制なやコスト削減が利益を押し上げる。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(27579.87、+295.35)
・NYダウは上昇(35768.06、+305.28)
・ナスダック総合指数は上昇(14490.37、+295.92)
・シカゴ日経先物は上昇(27825、大阪比+275)
・1ドル115.50-60円
・SOX指数は上昇(3653.72、+118.59)
・VIX指数は低下(19.96、-1.48)
・米原油先物は上昇(89.66、+0.30)
・米長期金利は低下
・米国景気の拡大
・海外のコロナ感染沈静化
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・ローム<6963>窒化ガリ参入、今春パワー半導体量産、シェア10%狙う
・トヨタ<7203>通期楽観せず、生産変動・資材高騰リスク続く
・小糸製作所<7276>中国拠点で体制拡充、金型技術の開発・実験機能追加
・SUBARU<7270>研削品質をAI判定、群馬・大泉工場で本格運用開始
・IHI<7013>農業残さで発電、インドネシア国立大と共同研究
・クボタ<6326>米新興に追加出資、果樹収穫を効率化
・三菱電機<6503>FA販売2子会社統合、売上高250億円へ
・プラズマ<6668>プラズマ用高周波電源増産、半導体向け2倍
・サカタインクス<4633>大阪市大発ベンチャーのサルース研に出資
・富士フイルム<4901>バイオ領域向けVC始動
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 1月国内企業物価指数(前年比予想:+8.2%、12月:+8.5%)
<海外>
・特になし <ST>
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