業績改善が期待の素材株、最悪前提を織り込んで株価は徐々に強含み
時価総額:229億円
PER:11.14倍
PBR: 0.82倍
工業用精密ネジ(ファスナー)の大手で、自動車向けの産業機械や制御システム、流体計測・検査装置などを展開。ファスナーは自動車や家電、情報通信機器などあらゆる業界に必要とされ、流量計は食品や薬品、化学製品などに用いられる。
業績面においては第3Q決算発表を11/13に控えており、中間期までの経常進捗率は43.1%にとどまっている。売上高はファスナー・産機・制御の全部門で増収を確保したものの、主力のファスナー事業におけるコスト増が利益を圧迫したとみられる。自動車の軽量化ならびに製造コスト削減に寄与する樹脂用セルフタッピンねじ「カラーレスタイト」については同社HP上に紹介動画がある。
株価は前回の決算で売られ一時500円を割り込む場面もみられたが、その後は順調に値を戻す動いている。この水準ではある程度底打ち感があるとみられ、値固め期間としては十分。あとは上値抵抗を突破する上で次回決算がカギを握るとみられるが、事業環境としては徐々に改善傾向、コスト増を抑制できれば業績懸念が払拭され年初来高値更新も視野に入ってくることだろう。