■株式見通し:大型連休を前に商いは膨らみづらいものの、FOMCを前にショートポジションを解消する動きなども意識されやすい
■ANA、23/3上方修正 営業利益 1200億円←950億円
■前場の注目材料:ユアサ商事、奥村組と散水養生ロボ開発、コンクリ湿りを自動管理
■大型連休を前に商いは膨らみづらいものの、FOMCを前にショートポジションを解消する動きなども意識されやすい
24日の日本株市場は、やや買い優勢ながらも、こう着感の強い相場展開になりそうだ。21日の米国市場はNYダウが22ドル高、ナスダックは12ポイント高と小幅に上昇した。4月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が市場予想を上回り、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めが長期化するとの懸念が重荷となり、下落に転じる場面が見られた。一方で、プロクター・アンド・ギャンブルは四半期決算の内容が予想を上回ったほか、アマゾン・ドット・コムは傘下のスーパーマーケットチェーン、ホールフーズの事業再編の一環として従業員削減計画を発表、収益改善期待から買われ、指数を下支えした。シカゴ日経225先物清算値は大阪比115円高の28675円。円相場は1ドル134円00銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の相場展開が見込まれる。日経225先物は一時28480円まで下げる場面が見られたものの、節目の28500円水準での底堅さが意識されるなか、一時28710円まで上昇する場面も見られていた。今週は米大型テック株の決算のほか、国内でも指数インパクトの大きい値がさ株の決算が予定されている。また、日銀の金融政策決定会合を控えていることもあり、積極的な売買は手控えられやすく、短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりそうだ。そのため、日経平均は28500円辺りでの底固めから狭いレンジでの推移になろう。
日経平均は前週末に一時28778.37円まで買われ、3月9日に付けた高値28734.79円を更新した。いったんは達成感が意識されやすいところであるが、テクニカル面ではボリンジャーバンドの+1σを支持線として上向きのトレンドを形成。+2σは28878円まで切り上がってきており、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。大型連休を前に商いは膨らみづらいものの、米連邦公開市場委員会(FOMC)を前にショートポジションを解消する動きなども意識されやすいだろう。
物色は決算を手掛かりとした個別対応の流れが強まりやすく、本日決算発表が予定されているニデック<6594>へは、軟調推移が長期化していることもあり、アク抜けを想定した動きが意識されそうである。また、前週末の決算ではANA<9202>、ミツウロコHD<8131>、アバール<6918>、バイタルKSK<3151>、東自機<6360>、光陽社<7946>、神戸天然物化学<6568>、横浜魚類<7443>などが注目されよう。その他は、テーマ性のある銘柄での短期的な値幅取り狙いに向かわせよう。なお、アースインフィニティ<7692>が連日でストップ安を付けており、個人投資家の需給悪化を警戒する声は聞かれており、やや重荷になりうそうだ。
■ANA、23/3上方修正 営業利益 1200億円←950億円
ANA<9202>は2023年3月期業績予想の修正を発表。営業利益を950億円から1200億円に上方修正した。コンセンサス(1000億円程度)を上回る。航空事業では、日本の水際対策の緩和によりビジネス需要や訪日需要の回復が進み、国際線旅客収入が堅調に推移した一方、国際線貨物収入は伸び悩んだこと等から売上高は従来予想を据え置いている。費用面では、燃油市況が計画を下回ったほか、為替相場が円高に推移したことに加え、コストマネジメントの徹底により費用が減少した。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(33808.96、+22.34)
・ナスダック総合指数は上昇(12072.46、+12.90)
・シカゴ日経先物は上昇(28675、大阪比+115)
・1ドル=134.00-10円
・VIX指数は低下(16.77、-0.40)
・米原油先物は上昇(77.87、+0.50)
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・コロナ後の人流再開
・ユアサ商事<8074>奥村組と散水養生ロボ開発、コンクリ湿りを自動管理
・日本板硝子<5202>英工場集約、共用溶融窯を新設
・東洋エンジニアリング<6330>印で潤滑油施設を受注、エクソン系から
・井関農機<6310>有機農業支援を加速、自治体など連携拡大
・川田テクノロジーズ<3443>グループのカワダロボ、人型協働ロボの提携倍増、製品群拡充
・サインポスト<3996>無人セルフレジ改良、冷凍食品など対応
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・特になし <ST>
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