生産性の改善から業績拡大期へ移行、直近の株価急動意は初動の類
時価総額:181億円
PER:22.46倍
PBR: 2.86倍
衛星用具の老舗企業で、食品包装材などプラスチック事業や介護サービス部門も有する。ヘルスケア事業では『サガミオリジナル』が発売20周年を迎えたことを記念したキャンペーンや大型クラブとコラボイベントなどを積極展開。
業績面において、1Qは増収基調も営業利益は27.3%減益となり、続く2Qでは主力のヘルスケア事業が超極型タイプの衛星用具が堅調に推移したことから、2Qの営業利益は1Q比で増益となった。このため翌日の株価はこれを評価する形で上昇、先週末15日は更なる上昇を見せている。
同社業績からの株価バリュエーションはPER22.5倍、PBRは2.8倍と割安感に乏しい面は否めない。2019年3月期には過去最高売上高62.6億円と毎年増収を記録しながら、営業利益は2017年3月に16.6億円と過去最高益をピークとして2期連続しての減益傾向が続いていた。これは製造面での生産性悪化や能力増強に伴う減価償却費の増加、販管費増が影響しているとみられる。
しかし今期2Qが1Q比で若干の減収の状況で利益ベースは0.9億円の増加を見せたことで生産性の改善を予想するとともに、超薄型衛星用具の引き合いの強さから今後の業績拡大が期待される。直近の株価は1,400円台から1,600円半ばまで上昇したものの、今後の躍進を考えれば初動の動きではないかとみる。