<話題の焦点>=米穀株に思惑浮上、気象庁は5年ぶりのエルニーニョ発生を予測
エルニーニョとは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米ペルー沿岸にかけての広い海域で、海面水温が平年に比べて高くなり、その状態が1年程度続く現象。世界的な異常気象をもたらすとされ、日本では冷夏・暖冬になる傾向がある。一般に、冷夏は景気を抑制する要因となるが、こうしたなかでも弱材料としてばかり受け取らないのが株式市場。さまざまな思惑から物色される銘柄も少なくなく、夏が近づくにつれ今後、連想買いが広がる場面もありそうだ。
まず注目されそうなのが、ヤマタネ<9305.T>や木徳神糧<2700.T>の米穀卸。コメ不足による価格高騰との連想が働きやすく、前回エルニーニョが発生した2009年には両銘柄ともに8月31日にその年の高値をつけた。
また、農業全般への影響が考えられるなか、住友化学<4005.T>やクミアイ化学工業<4996.T>、日本農薬<4997.T>といった農薬メーカーに関心が集まる可能性も。同様の観点から、栽培気象の情報を提供するウェザーニューズ<4825.T>などもマークしておきたい。
このほかでは、生鮮品の価格が上昇すると、冷凍食品や製パン、即席めんに相対的な割安感が出ることから、これら製品を製造・販売する企業などに思惑買いが波及する可能性もある。
出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
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