<話題の焦点>=東京五輪新種目決定でスポーツクライミング関連に脚光
もともと、自然の岩場を登るフリークライミングが30年ほど前から世界的な広がりをみせ、クライマー人口が飛躍的に増加した。これに伴い“競技”として取り組む機運が高まり本格的に国際競技会が開催され、スポーツとしての認知度が広がりをみせた。さらに、07年には、五輪での採用を見据えて競技名が「スポーツクライミング」に統一された。
現在、人工壁で実施されるスポーツクライミングには、制限時間内に登った課題(コース)数で順位が決まる「ボルダリング」、1度のトライで、制限時間内にどこまで登れたかを競う「リード」、2人の選手が同時にスタートし、速くゴールしたほうを勝ちとする「スピード」の3種目がある。クライミング競技の国内人口は約50万人といわれており、ボルダリングワールドカップで年間総合優勝4回という輝かしい戦績を持つ野口啓代選手をはじめ、日本には有力選手がそろっている。
関連用具としては、クライミングシューズ、滑り止め用のチョーク(炭酸マグネシウム)を入れるバッグ、ロープ、ハーネス(身体に装着し、安全確保用のロープを結んで固定するベルト)などがある。
クライミングシューズ関連では、靴小売専門店最大手のエービーシー・マート<2670.T>。関連用品では、キャンプ用品や登山関連アパレルの製造販売専業のスノーピーク<7816.T>をはじめ、ヒマラヤ<7514.T>、アルペン<3028.T>といったスポーツ用品チェーン店でもビジネスチャンスが拡大しそうだ。競技施設では、セントラルスポーツ<4801.T>が複数のスポーツクラブ内にクライミングウォールの設置を進めている。
このほかに、ネット関連出版のパイオニアとして知られるインプレスホールディングス<9479.T>が2006年に傘下に収めた山岳雑誌老舗の「山と渓谷社」は、雑誌「山と渓谷」に、スポーツクライミングの特集記事を頻繁に掲載しているのに加え、「山渓オンラインショップ」で登山用品やアウトドア用品の通販も展開している。
出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)
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