構造計画研究所は、この度、現在注目されている木質材料である CLT(Cross Laminated Timber:直交集成材)を活用した木製パネル耐震壁「CLT 市松ブロック壁」を発明し、特許を取得しました。
「CLT市松ブロック壁」は、CLTの小判パネルを市松状に配置し、接合金物と組み合わせることで、採光性、通風性およびデザイン性を備える木製パネル耐震壁です。当該耐震壁を初めて適用した「光・風・木と遊ぶプロジェクト」(以下、本プロジェクト)が2021年3月に竣工し、木の温かみを感じられる認定こども園を実現しました。
本プロジェクトを通して、CLTパネル工法の価値と新たな可能性が認知されることを期待しています。また、これからも木質に拘りを持ちながらも木造に留まることなく、新たな価値創出に挑戦する設計を目指します。
■ 概要
「CLT市松ブロック壁」
「CLT市松ブロック壁」は市松状に配置したCLTパネルと鋼板およびドリフトピンにより構成されており、建物の耐震壁として用いることが可能です。小判のCLTパネルを金物と組み合せることで、ブレース効果に期待した高耐力および靭性を有する耐震壁を発明しました。当該耐震壁は力学的特性を解析により求め、要素試験および実大壁体試験により比較検証し、その構造性能の評価を行っています(特許番号:特許第6817397号)。
光・風・木と遊ぶプロジェクト
学校法人平成学園が運営する認定こども園「ひまわり幼稚園」の新しい校舎は、CLT市松ブロック壁を取り入れた木造(CLT)建築です。意匠設計を隈研吾建築都市設計事務所、構造設計を当社が担当しました。
本プロジェクトの構造設計は、当社で開発したCLTパネル工法用の一貫構造計算システムを本建物用にカスタマイズしながら進め、構造計算の効率化を図りました。また、構造BIMモデルを用いて、意匠との整合性、木部材と接合金物との納まり確認、施工者とのスムーズな連携を実現しました。
今後の展望
「CLT市松ブロック壁」を利用することで、壁式構造であるCLTパネル工法の課題であった採光性・通風性の確保と、デザイン性・施工性の高いCLT建築物の実現が可能になります。また、CLTパネル工法のみならず、鉄骨造やRC造の耐震要素として利用する等、CLTパネルの使用方法のさらなる水平展開を目指しています。
<建物概要>
備考:「令和元年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型):国土交通省」に採択
■会社情報
【株式会社構造計画研究所】(本社:東京都中野区、代表執行役社長:渡邊太門)
構造計画研究所は、社会と共に創りあげていきたい未来像(Thought)として、「Innovating for a Wise Future」を掲げる技術コンサルティングファームです。また、1959年の設立以来、「大学、研究機関と実業界をブリッジするProfessional Design & Engineering Firm」を掲げており、これからも工学知をベースにした有用な技術を活用し、社会の諸問題の解決に挑むことで、より賢慮に満ちた未来社会の実現に貢献します。
会社ウェブサイト:https://www.kke.co.jp
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