(SQ)算出に絡んだ売買が交錯するなか、日経平均は32015.96円(188.37円安)からスタート。一方、為替の円安進行や時間外取引のナスダック100指数先物の上昇を背景に切り返すと、前場中ごろにプラス圏に浮上、その後は大引けまで緩やかに値を切り上げる展開となった。先端半導体を巡る米国の対中国投資規制がハイテクの重しになった一方、中国が日本行きの団体旅行を解禁する方針と伝わり、インバウンド関連が買われた。なお、SQ確定値は32013.86円。
大引けの日経平均は前日比269.32円高の32473.65円となった。東証プライム市場の売買高は16億5395万株、売買代金は4兆1416億円だった。セクターではが鉱業、石油・石炭、パルプ・紙が上昇率上位に並んだ一方、精密機器、電気機器、鉄鋼が下落率上位に並んだ。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の73%、対して値下がり銘柄は24%だった。
個別では、業績・配当予想の上方修正と自社株買いを発表したINPEX<1605>が急伸し、第1四半期の好決算や株式分割を発表したホンダ<7267>も大幅に上昇。ほか決算関連では第1四半期決算から業績予想を上方修正した日本板硝子<5202>、ロート製薬
<4527>、日本空港ビルデング<9706>、第1四半期が好スタートとなった長野計器<7715>、千葉興業銀行<8337>、武蔵精密工業<7220>、今期増益見通し及び中期経営計画の見直しが評価されたやまみ<2820>、4-6月期の営業黒字転換や新中計の発表が材料視されたコカ・コーラ<2579>、上半期が計画比で上振れ着地となり自社株買いも発表したネクソン<3659>、上半期が大幅に上振れたメック<4971>、業績予想を上方修正した東洋炭素<5310>、サンアスタリスク<4053>などが急伸した。
決算以外では、中国が日本行きの団体旅行を解禁する方針と伝わり、三越伊勢丹HD<3099>、高島屋<8233>、パンパシHD<7532>、ラウンドワン<4680>、マツキヨココカラ<3088>、エアトリ<6191>などのインバウンド関連が前日に続き、大幅高となった。
一方、第1四半期はほぼ想定線も半導体や映画事業の不振などが嫌気されたソニーG<6758>、第1四半期が2桁減益で市場予想を大幅に下回ったオリンパス<7733>、第1四半期が2桁減益決算で低い進捗率となった三菱マテリアル<5711>、減益基調が続いたサントリー食品<2587>、4-6月期営業利益が市場予想を下回ったコーセー<4922>などが大きく下落。増益決算と利益予想の上方修正を発表したJMDC<4483>はインダストリー向けの伸び率鈍化が嫌気されたか大幅安。ほか、決算関連では第1四半期が大幅増益も計画据え置きが失望された円谷フィールズ<2767>、第1四半期好決算もサプライズに乏しく出尽くしにつながったじげん<3679>、第1四半期の低い進捗率が嫌気されたシンクロ・フード<3963>、業績予想を下方修正したグローブライト<7990>、減益決算が嫌気されたオプトラン<6235>などが急落した。
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