18年1月にZTE Coming Biotech Co., Ltd.(中国、以下「ZTE Biotech社(中国)」)との間で中国における合弁会社設立に関する契約を締結した。両社は協力して臨床開発実施を目的とする合弁会社を設立し、同社グループは、5-HT4部分作動薬(化合物コード:RQ-00000010)及び5-HT2B拮抗薬(化合物コード:RQ-00310941)に関する知的財産権、ノウハウ及び人材を提供し、ZTE Biotech社(中国)は、合弁会社設立のための手続きと臨床開発の資金調達を行い、両社で協力して新薬の上市を目指している。同社では、米国によるZTE Corporationへの制裁措置は、ZTE Biotech社(中国)への影響は軽微であるとみており、現在のところ計画通りに18年5月の合弁会社設立を目指して準備を進めている情況である。ライセンス活動の状況は、18年3月に旭化成ファーマ株式会社との共同研究において新規神経障害性疼痛治療薬候補であるP2X7受容体拮抗薬(化合物コード:RQ-00466479)の取得に成功し、マイルストン達成に伴う一時金を受領するとともに、新たに同社と全世界を対象としたライセンス契約を締結した。導出先の活動状況は、18年1月にEli Lilly and Companyの動物薬部門であるElanco Animal Health(米国)と同社グループの導出先である Aratana Therapeutics Inc.(米国)が、EP4拮抗薬(Galliprant®/grapiprant/RQ-00000007/AT-001)について、欧州委員会(European Commission)より、イヌの変形性関節症に伴う痛みの治療薬として、欧州における動物薬製造販売承認を取得した。この他、EAファーマ株式会社との共同研究に関連したマイルストンを達成したことからマイルストン達成に伴う一時金を受領している。産学連携の状況は、18年2月に国立大学法人名古屋大学(以下「名古屋大学」)において「ラクオリア創薬産学協同研究センター」設置が決定された。これまで同社が名古屋大学に設置していた3つの部門・講座を、新たに2つの部門「薬効解析部門」と「新薬創成科学部門」に統合することとなった。これにより、医学系研究科との臨床研究の推進も視野に入れた研究活動がより活性化され、名古屋大学発の医薬候補化合物の創出が一層期待されている。
2018年12月期通期連結業績予想は、売上高が前期比2.2%減の13.88億円、営業損失が6.98億円、経常損失は6.80億円、親会社株主に帰属する当期純損失は6.86億円とする期初計画を据え置いている。
<MW>
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