が、ほぼ10年ぶりに好不況の境目とされる50を下回ったことで、世界景気の先行きに対する懸念が台頭し、日本市場は寄付きはほぼ全面安で始まった。しかし、前日の米国市場において引き続き小売企業が市場予想を上回る四半期決算を発表したことで米国主要3指数は高安まちまちだったことや、寄り付き後に為替が円安・ドル高方向に振れたこともあり、東証1部市場はすぐにプラスに転換した。こうした要因が個人投資家センチメントの回復にもつながり、マザーズ指数も徐々に下げ幅を縮めはじめた。アジア各国の株価指数が総じて上昇したことなども、投資家心理の下支えとなり、結局、後場に入ってからはプラスに転じ、その後は大引けにかけて上昇幅を拡大していく展開となった。なお、売買代金は概算で692.17億円。騰落数は、値上がり114銘柄、値下がり165銘柄、変わらず12銘柄となった。
個別では、値上がり率トップとなったインパクト<6067>をはじめ、9月から中古スマートフォンでのSIMロック解除が解禁されることを受け、「格安SIMのマーケットもさらに拡大する」と社長が説明していたことが、21日の決算説明会資料において公表されたマーケットE<3135>、窪田製薬HD<4596>などが2ケタ台の上昇率となった。売買代金上位では、上述したインパクトのほか、直近IPO銘柄であるブシロード<7803>をはじめ、アンジェス<4563>、ツクルバ<2978>などが大幅高となった。指数インパクトの大きいそーせい<4565>やラクスル<4384>も2%前後と上昇した。一方で、カオナビ<4435>が2ケタ台の下落と値下がり率トップになったほか、売買代金上位ではバンク・オブ・イノベーション<4393>やシェアリングテクノロジー<3989>が大きく下げた。
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