■株式見通し:売り一巡後の底堅さが意識されるかを見極めたいところ
■高島屋、22/2営業利益 黒字転換41億円、23/2予想 325.7%増 175億円
■前場の注目材料:コマツ、水素燃料電池1000kW級、実験施設、超大型ダンプ搭載視野
■売り一巡後の底堅さが意識されるかを見極めたいところ
12日の日本株市場は、やや売り先行で始まった後は、引き続きこう着の強い相場展開になりそうだ。11日の米国市場はNYダウが413ドル安だった。3月の米消費者物価指数(CPI)の発表や金融決算を控え、警戒感から売り先行の展開。中国で新型コロナ感染拡大による都市封鎖が継続していることなどがさらなる景気やインフレ懸念に繋がり終日軟調推移となった。金利高でハイテクも売られ、引けにかけて主要株式指数は下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円安の26730円。円相場は1ドル125円40銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。昨日の日経平均は25日線水準での下げ渋る動きを見せていたものの、ナスダックはマドを空けて25日線を明確に下回ってきており、米ハイテク株の弱い値動きの影響もあって指数インパクトの大きい値がさ株などへは売り仕掛け的な商いも入りやすい。ただし、米CPI待ちのなかで積極的なリバウンド狙いの買いは入りづらいものの、売り方も仕掛けづらい状況と見られ、早い段階でショートカバーも意識されやすい。売り一巡後の底堅さが意識されるかを見極めたいところだ。
また、昨日はアジア市場の下落の影響を受けて、前場半ば辺りから弱含む展開だった。昨日はハンセン指数の下落率が3%を超えたほか、上海指数の下落率は2.6%だった。中国の上海市ではロックダウンが続いていることもあり、中国景気への懸念やサプライヤー問題などへの影響も警戒されていることからも、アジア市場の動向には引き続き注視する必要があるだろう。
物色としてはインデックスに絡んだ商いから指数インパクトの大きい値がさ株には仕掛け的な商いが入りやすいほか、米国では金融決算を控えていることもあり、長期金利の上昇なども手掛かりに銀行株は思惑的な動きを見せそうだ。また、決算発表が徐々に増えてきており、個別では決算を手掛かりとした物色も見込まれる。もっとも、昨日の安川電<6506>が買い先行で始まったものの、結局は3%を超える下落で終えていたこともあり、短期的な値幅取り狙いの動きにとどまろう。
なお、昨日の引け後の決算ではローツェ<6323>、ヒトコムHD<4433>、技研製作所<6289>、三和油化工業<4125>、プロパスト<3236>、アークランド<9842>辺りが注目される。そのほか、マザーズ指数は75日線を割り込み、25日線水準まで下げてきた。同線が支持線として底堅さを見せられないと、グロース銘柄の需給懸念に繋がりやすく、利益確定の動きに向わせやすいだろう。
■高島屋、22/2営業利益 黒字転換41億円、23/2予想 325.7%増 175億円
高島屋<8233>が発表した2022年2月期業績は営業損益は41.1億円(前期は134.96億円の赤字)の黒字に転換した。23年2月期は、営業収益が前期比43%減の4315億円、営業利益は同4.3倍の175億円を見込んでいる。新型コロナウイルス禍からの個人消費の回復を見込んでいる。
■前場の注目材料
・1ドル=125.40-50円
・米国景気の拡大
・コロナ流行下の経済活動正常化
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・コマツ<6301>水素燃料電池1000kW級、実験施設、超大型ダンプ搭載視野
・旭化成<3407>3年で1兆円超投資、新中計、水素関連など成長けん引
・旭化成<3407>半導体新工場の整備も、社長が可能性示唆
・日立<6501>週休3日勤務可能、年度内めど新制度
・フォスター電機<6794>NTT系と提携、音響製品開発
・ホンダ<7267>中古車サブスク全国展開、対象車両数800台に拡大
・富士通<6702>帝国データと「日本版eシール」実証、デジタル文書の真正性証明
・三井化学<4183>ESG推進、バイオマス・再生材で新ブランド
・積水化<4204>住化とゴミ原料からポリオレフィン、岩手・千葉に実証設備
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 3月国内企業物価指数(前年比予想:+9.2%、2月:+9.3%)
<海外>
・特になし <ST>
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