個別では、マザーズ時価総額上位のメルカリ<4385>が週間で7.7%安と下値模索の展開が続いたものの、MTG<7806>は同4.4%高、ミクシィ<2121>は同0.5%高となった。バイオ株ではサンバイオ<4592>が同13.2%高、そーせいグループ<4565>が同21.7%高と大きく上昇した。そーせいグループは大株主の保有株増加が買い材料視されたようだ。売買代金上位もエクストリーム<6033>、ALBERT<3906>など全般堅調で、新作サッカーゲームへの期待が高まったモブキャストHD<3664>が週間のマザーズ上昇率トップだった。一方、前週末に大きく買われたイード<6038>は反動安で下落率トップとなった。ジャスダック主力はハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同2.7%安、セリア<2782>が同2.9%安と軟調だったが、前週下げの目立ったUTグループ<2146>は同7.6%高と切り返した。売買代金上位ではテリロジー<3356>、メイコー<6787>などが買われ、中古スマートフォンのSIMロック解除を義務付けするとの報道を受けて日本テレホン<9425>が週間のジャスダック上昇率トップとなった。反面、立会外分売を実施したシステム・ロケーション<2480>などが下落率上位に顔を出した。IPOでは、8月22日にチームスピリット<4397>が新規上場した。およそ3週間ぶりのIPOで、公開価格の約2.0倍となる初値を付けた。
今週の新興市場では、マザーズ指数が25日線の位置する1000pt水準を回復できるかが焦点となりそうだ。外部環境の不透明感などから強気一編には傾きづらく、同水準では目先の利益を確定する売りも出やすいだろう。ただ、日経平均が25日線等を上抜けしてきたため、マザーズ指数の出遅れ感が意識されやすい。マザーズ売買代金も増えてきており、資金流入が強まっている印象である。
決算発表の一巡と投資家心理の改善により、テーマ株物色の動きも活発となってきた。週末にはトヨタ自動車<7203>のグループ4社が自動運転技術の外販に乗り出すなどと報じられており、関連銘柄としてPKSHA Technology<3993>やALBERTに関心が向かいそうだ。その他のAI(人工知能)関連銘柄やブロックチェーン関連銘柄にも注目したい。なお、今週は8月31日にACCESS<4813>などが決算発表を予定している。東和フードサービス<3329>も8月下旬に決算を発表する見込み。
IPO関連では、9月6日のand factory<7035>及びナルミヤ・インターナショナル<9275>上場を待つ形となっている。足元ではこれら案件のブックビルディング期間となっているが、and factoryは需要堅調のようだ。また、先週はワールド<3612>(9月28日、東証1部または2部)など6社の新規上場が発表されており、9月のIPOは13社まで増えている。
<FA>
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