東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1000を超え、全体の過半数超を占めた。セクター別では、電気ガス、鉱業、保険、その他金融、銀行など20業種が上昇。一方、ゴム製品、電気機器、医薬品、鉄鋼など13業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、キッコーマン<2801>、コナミG<9766>、NTTデータ<9613>、東京海上<8766>がしっかりだった半面、ファーストリテ<9983>、ダイキン<6367>、東エレク<8035>、ファナック<6954>、アドバンテス<6857>が軟化した。
高値警戒感に加え、円相場が一時1ドル=138円台へと円高が進んだため、ハイテク株に値を消す銘柄が増加した。また、中国で再び新型コロナウイルスの感染が拡大しているため、ファナックや安川電<6506>といった中国関連株も軟調だった。一方、10月の全国百貨店売上高が8カ月連続でプラスとなったほか、政府が全国旅行支援策を年明け以降も継続すると発表したため、小売や空運、陸運といったインバウンド関連株は堅調に推移した。
きょうの東京市場は週末とあって、持ち高調整の売りなども散見され、4日ぶりの反落となった。テクニカル的にも騰落レシオの25日移動平均が買われ過ぎを示唆する120%を超えていることも目先の利益を確保する動きが強まった形だ。ただ、米国の利上げペース鈍化観測が強いなか、一方的に株価下落につながることはなく、買い遅れていた機関投資家などの買いも期待できるとの見方が多い。ただ、来週は米国では、個人消費支出(PCE)物価統計や雇用統計など重要な経済指標の発表が予定されているほか、米連邦準備制度理事会(FRB)幹部の講演もあり、インフレ動向にピークアウトにつながる内容になるのか見極めたいと考えている投資家も多い。
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