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米国カーブス総本部の買収~ブランドの確保と周辺ビジネスへの広がり

著者:鈴木 行生
投稿:2019/01/23 13:31

コシダカホールディングス <2157> のフィットネス部門‘カーブス’で、新しい展開が始まっている。カーブスでは男性向けのメンズ・カーブスがスタートする。女性の会員から、わが家の男性も健康のために参加させたいという声に応えて、試行を開始した。男性を引きつけることができれば、ビジネスの展開力は大きく高まろう。M&Aで自由度を手に入れたからである。

・2018年3月に、米国のカーブス世界本部を、日本のフランチャイジーであったコシダカHDが、総額184億円で逆に買収した。①カーブスのブランドを守り、②フィットネスに関する自由度を手に入れ、③これまで支払っていたロイヤリティでのれん・商標権の償却は十分吸収でき、利益面でも上乗せとなるので、価値あるM&Aと評価できよう。

・カーブスは、日本の1900店を含めて、世界の4000店をフランチャイジーとする。日本の会員は現在82万人であるが、100万人を超えて拡大できよう。従来の見方よりパイはかなり大きくなる。フィットネスの新たなビジネスモデルも期待できよう。世界のカーブスの中で日本は優等生であった。世界のカーブスをみると上手くいっていないところも多い中で、日本のカーブスは独自にビジネスモデルを強化してきた。

・かつて、セブン-イレブン・ジャパンは、米国から導入したコンビニであったが、日本で独自のビジネスモデルを磨き、本家の米国を救済するという展開にまで至った。これによって、セブン-イレブンのグローバル展開が大きく進展した。カーブスはどうなるか。高齢化が進む中でいかに健康を保つかという点で、日本のビジネスモデルが一段と磨かれているのは事実である。

・コシダカHDの子会社カーブスホールディングス(CVH)は、2018年3月に米国のカーブスインターナショナル(CVI)の全株を取得し、子会社とした。カーブス事業のグローバルフランチャイザーであるCVIを、日本のフランチャイジーであるCVHが逆に買収したのである。

・CVIは、マスターライセンス方式を中心に、世界40カ国に約4000店のカーブス事業を展開している。ゲイリー・へブン氏が1992年にテキサス州で創業し、ピーク時の2007年には、北米7000店、全世界で1万店まで成長したが、2008年のリーマンショック後は北米、欧州、オセアニアの業績が悪化し、2012年に米国の投資ファンド、ノースキャッスルパートナーズ(NCP)が資本参加して大株主となった。そのNCPがCVIの全部売却を表明し、当社の子会社であるCVHが取得を決定した。

・カーブス事業を運営するCVHは、売上高に連動するロイヤリティを米国のCVIに支払ってきたが、① 今後はロイヤリティの支払いがなくなるので、将来の成長分を含めてグループ内に留保できる。② カーブス事業の知的財産(IP)を永続的に保有できる。③ 自らが世界的なフランチャイザーになるので、日本で独自に開発育成してきたノウハウを活かして、グローバル展開を図ることができる、という新たな収益機会を手に入れた。

・この大型M&Aに関して、財務的負担の問題はない。M&Aの金額は172百万ドルであったが、それにCVIがもっていたのれんも加わっている、これを20年で償却していくので、販管費でのれんの償却が11億円、税負担の軽減として-2.2億円が発生している。一方で、これまで支払っていたロイヤリティ16億円が不要となるので、営業利益としてはこれまでよりも4~5億円ほど増えることになる。

・184億円のM&Aは、高い買い物だったのか。そんなことはない。全額を借入金で賄ったので、自社資本比率は50%から38%へ低下した。しかし、カーブスの年間の利益でみれば、184億円は6~7年で返済できる。フィットネス事業の広がり、カーブス事業のリスク低減を考慮すると、収益力の向上で返済はさらに早まろう。その点で、今回のM&Aは妥当な水準での買い物と評価できよう。

・M&Aによって、FCマネジメントのリスクを遮断した。カーブスの世界本社は特別目的会社を含む5社を1社にまとめる中で、すべてマスターフランチャイズ化した。マスターフランチャイジーは、フランチャイザー(日本のCVHが世界本部)に代って、その地域内(米国など各国)でのフランチャイジー(FC店)を募集する権利を有する。今回は中国(直営2店、FC4店)のみを自社でFC契約を保有するが、それ以外は総てマスターフランチャイジーの仕組みとした。

・当社は、各国のマスターフランチャイジーからロイヤリティをもらう。例えば、米国のFCの数が減っても、当社にとってはロイヤリティが減るだけで、それ以外のビジネスリスクは遮断して、波及してくることがないようにした。現地のマネジメントはマスターフランチャイジーが責任を持つのである。現状では、海外からのロイヤリティ収入の効果は年間1~2億円前後が見込める。

・これまでは、CVHが日本のマスターフランチャイジーであって、そのロイヤリティを米国の世界本部に支払っていたわけだが、世界本部のポジションに日本のCVHがついた。各国のマスターフランチャイジーがフランチャイズ契約を個別の店と結んでいるわけだが、そのレベルの経営には関わらないようにしている。

・日本での成功が世界に通用するのか。これは、各国のマスターフランチャイジーが、どこまで日本の成功を学んで、それを現地のFC店におろしていけるかにかかっている。もちろん、日本からも本格的な支援を開始する。但し、これには時間を要するので、1~2年ですぐに成果が出ないかもしれないが、可能性は十分あるといえよう。

・日本のカーブスが世界の本部になったわけで、カーブス事業の展開力は高まった。カーブスは日本が断然伸びたが、それ以外の国では、韓国、台湾、ウクライナ、ロシアが伸びていた。一方、主力の米国は大幅に縮小した。

・米国のカーブスが衰退した理由として、CVHの増本社長は、4つの要因をあげている。1)米国など海外は、事業をダイエットビジネスと位置付けた。これは不況に弱い。一方、日本はシニア向けの健康体操なので、継続性が高い。2)米国のFCは90%が個人経営のフランチャイジーで、女性の独立起業が多かった。経営が上手くいかないと、サービスが劣化し、すぐに閉店となってしまう。3)FC本部のサポートが不十分で、新店のオープンまではサポートしてもその後の支援が弱かった。4)本部の戦略が迷走し、現場が混乱した。

・日本は、1900店を430の加盟店で運営している。1企業で4~5店を運営しており、多いところは30店も有している。日本はFCを手厚くサポートしており、赤字の店舗はほとんどない。米国のファンドNCPはCVIに資本参加した後、3年でエグジットを狙ったが、結局5年経って全株の売却に至った。

・本部の買収で、日本の活動における自由度が高まる。1)新しいサービスを独自に展開することができる。いちいち米国本部の承認がいらない。2)日本人に合ったマシーンを開発し採用できる。これまでは改良の交渉に3~4年かかり、しかもマシーンは先方から購入する必要があった。3)協業ができるようになる。これまで他の健康事業はできなかったが、新しい業態に入っていくことができる。

・CVIは、現在4000店まで減少している。北米、韓国、台湾、ロシア、ウクライナなどの地域で会員が多いが、従来に比べると会員の減少は続いている。どこを、どう攻めるか。新しいイメージが必要なので、英国なども視野に入れている。もう1年かけて検討を続けることになろう。

・カーブスは2017年8月時点で、世界で4240店、日本が1860店であったから、日本以外が2380店であった。その時点で、43カ国に15社のマスターフランチャイジーを展開し、米国790店、欧州240店、韓国300店、オセアニア140店、台湾120店などあった。米国は、その後もFCが減少しているので、2018年8月末でみると、日本1900店、日本以外2100~2200店となろう。

・今後の戦略として、日本は2000店に拡大しようが、日本以外が1500~2000店に縮小するのか、2500~3000店に拡大するのかによって、ロイヤリティの収入が異なってくる。当面のロイヤリティ収入の効果は1~2億円レベルであるから、これが多少上下してもさほど大きなインパクトはないが、今後の可能性には大いに注目したい。
 

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配信元: みんかぶ株式コラム

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