■株式見通し:配当再投資による需給が意識されやすく、押し目買い意欲は強そう
■中電工、23/3赤字修正 経常損失▲19億円←106億円
■前場の注目材料:旭化成、NECとデータ秘匿し開発連携、素材向け基盤構築
■配当再投資による需給が意識されやすく、押し目買い意欲は強そう
29日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。28日の米国市場はNYダウが37ドル安だった。3月の消費者信頼感指数が予想外に上昇したためNYダウは一時プラス圏を回復した。一方、長期金利の上昇を嫌気しハイテクは終日軟調に推移。また、終盤にかけて、一時上昇していた地銀セクターが下落に転じ相場全体を押し下げ、主要株式指数は下落で終了した。シカゴ日経225先物は大阪比60円安の27230円。円相場は1ドル130円70銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売りが先行することになりそうだ。ただし、金融システム不安がくすぶるなかVIX指数は20.00を下回ってきており、過度な警戒感は和らいだとみられ、相場全体の底堅さは意識されやすいだろう。日経225先物はナイトセッションで25日線に上値を抑えられたものの、徐々に下値を切り上げてきており、ショートは仕掛けづらいところである。本日は配当権利付き最終日となるが、明日の配当落ちを考慮しても足もとの水準であれば75日線が支持線として機能し、25日線とのレンジ内での推移は維持できそうだ。
また、配当再投資による需給が意識されやすく、押し目買い意欲は強そうである。本日は日経平均の200日線をサポートに25日線との狭いレンジ推移が見込まれるが、短期的には25日線が位置する27600円辺りを試してくる動きも想定しておきたいところだろう。足もとのこう着で配当志向の物色が強まりやすいほか、週末に控えた日経平均入れ替えによるリバランスが意識されるなか、先回り的な動きを狙ったトレードも入りやすいだろう。
また、こう着感の強い相場展開ではあるが、相場全体の底堅さが意識されてきたことから、個人主体による中小型株への物色も活発化しやすい。値動きの荒さは目立ってきているが、IPOの好調などもセンチメントを改善させている。ただし、IPOに資金が集中するなかで他の中小型株には資金がシフトしづらい面もあるため、IPO銘柄に絞った短期的な値幅取り狙いが中心になりそうだ。
■中電工、23/3赤字修正 経常損失▲19億円←106億円
2023年3月期業績予想の修正を発表。経常損益は106億円の黒字から19億円の赤字に下方修正した。持分法適用会社であるC&Cインベストメントを通じて出資している海外事業投資の収益性が低下する見通しであることから、関係会社株式評価損として56億円を特別損失に計上する見込み。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(27518.25、+41.38)
・VIX指数は低下(19.97、-0.63)
・米原油先物は上昇(73.20、+0.39)
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・コロナ後の人流再開
・旭化成<3407>NECとデータ秘匿し開発連携、素材向け基盤構築
・トヨタ<7203>モータースポーツ施設開発の新会社
・SBSHD<2384>15金融機関から350億円調達、SDGsに貢献
・イオンモール<8905>マリモに出資、大型集積拠点を共同開発
・豊田合成<7282>ブラジル拠点拡充、14億円投じエアバッグなど増産
・オークマ<6103>加工空間広い省スペース5軸MC、世界最高レベルの精度安定性
・JFE<5411>グループ会社のエンジ、台湾でLNG基地設備受注、300億円
・シャープ<6753>NTTコノキューとXRデバイスで新会社
・NESIC<1973>SaaS利用を高速安定化、米社と提携、独占販売権取得
・住友化学<4005>東大・東工大・理研と連携、「強相関電子材料」共同研究
・三井化学<4183>大牟田工場のウレタン原料生産を縮小、石化再構築、総仕上げ
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・09:30 豪・2月消費者物価指数(前年比予想:+7.2%、1月:+7.4%) <ST>
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