■センチメント悪化で持ち高調整の動きが強まる
■クスリのアオキ、1Q営業利益 48.8%増 66.6億円
■前場の注目材料:三菱マ、スペインで超硬切削工具の生産5倍に、独に開発機能
■センチメント悪化で持ち高調整の動きが強まる
4日の日本株市場は、売り優勢の相場展開が見込まれる。3日の米国市場はNYダウが430ドル安、ナスダックは248ポイント安だった。8月のJOLT求人件数が減少予想に反して増加に転じたため、強い労働市場を受けて米連邦準備制度理事会(FRB)が追加利上げに踏み切るとの観測が強まった。さらに、米民主党議員の協力を仰ぎ、11月中旬までのつなぎ予算を成立させ政府機関の閉鎖回避にこぎつけたが、共和党内の保守強硬派からの反発にあいマッカーシー下院議長が解任され、政局不安がさらなる売り材料になった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比450円安の30750円。円相場は1ドル149円00銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経平均は昨日の下げで8月の直近安値を下回ったが、日経225先物についてもナイトセッションで8月安値を下回ったことから、持ち高調整の動きが強まりそうだ。急ピッチの下げに対する売られ過ぎは意識されるものの、戻り待ち狙いの売り圧力が強そうである。また、ファーストリテ<9983>が発表した「ユニクロ」の9月の既存店売上高が、3カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されやすく、指数の重荷となるほか、他のアパレル各社へも警戒した売りが波及する可能性がありそうだ。
また、9月の配当志向の物色が通過した後は、バリュー株の持ち高調整の動きが強まっている。昨日の東証プライムの騰落銘柄は9割が下落したほか、東証33業種はすべて下げていた。米株安の流れからハイテク株へのシフトも期待しづらく、物色は個別の材料株などでの短期的な値幅取り狙いの動きにとどまりそうである。米国では予想を上回る経済指標の発表が続くなか、FRBによる金融引き締め長期化への警戒が根強い。週末には雇用統計の発表を控えていることもあり、様子見ムードが強まりそうだ。
そのほか、足もとでリバウンドの動きを見せていたマザーズ指数は、2.6%超の下落であっさり年初来安値を更新した。個人投資家のセンチメント悪化も意識されやすく、市場参加者が限られるなか、断続的なインデックス売りなどから下へのバイアスが強まりやすい。本日はくすりの窓口<5592>、キャスター<9331>がIPOとなるが、相場全体が手掛けづらいなか、短期的な資金が向かいやすいだろう。
■クスリのアオキ、1Q営業利益 48.8%増 66.6億円
クスリのアオキ<3549>が発表した2024年5月期第1四半期業績は、売上高が前年同期比17.1%増の1074.39億円、営業利益は同48.8%増の66.60億円だった。2024年5月期業績は、売上高が前期比8.2%増の4100億円、営業利益は同16.4%増の178億円とする計画を据え置いており、営業利益の進捗率は37.4%となる。
■前場の注目材料
・米原油先物は上昇(89.23、+0.41)
・活発な自社株買い
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・三菱マ<5711>スペインで超硬切削工具の生産5倍に、独に開発機能
・クボタ<6326>滋賀に新棟、北米で排水処理の需要増、液中膜1.5倍増産
・戸田建設<1860>熊谷組など6社で、中古SEP船調達、シンガポール社と契約
・堀場製作所<6856>ラマン分光装置の米社買収、産業向け拡充
・楽天グループ<4755>楽天モバイル、プラチナバンド申請、携帯基地局開設計画
・三井物産<8031>米治験サービスに出資、アジアの製薬支援
・武田薬品工業<4502>米で肺がん治療薬の販売取り下げ
・武田薬品工業<4502>米バイオ社と契約、ALS治療薬候補取得
・川崎重<7012>地球環境産業技術研究機構と石炭火力発電所でCO2分離・回収
・マイクロ波化学<9227>大日印と高透明・導電性フィルム開発、車載センサーなど向け
・富士通<6702>アイスランドのアトモニアと貴金属不使用の新触媒材発見
・東レ<3402>PPS樹脂で新技術、再生後も初期性能維持
・大阪ガス<9532>豪東部2州で太陽光発電・蓄電池開発、現地に合弁
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・10:00 NZ準備銀行が政策金利発表(5.50%に据え置き予想) <ST>
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