東京株式（大引け）＝２７０円安、北朝鮮リスクや円高背景に大幅続落

　２３日の東京株式市場は、日経平均株価が安く始まった後いったん戻り歩調をみせたものの、前場中盤を境に急速に下げ幅を拡大、３００円超下げる場面もあった。

　大引けの日経平均株価は前営業日比２７０円６０銭安の２万２６８９円７４銭と大幅続落。東証１部の売買高概算は１４億８７６１万株、売買代金概算は２兆５４２１億３０００万円。値上がり銘柄数は８００、対して値下がり銘柄数は１１８２、変わらずは１０１銘柄だった。

　きょうの東京市場は、リスクオフの流れが強まり下値を模索する展開を強いられた。前日の米国株市場では米朝首脳会談の延期にトランプ米大統領が言及したことを受け、ＮＹダウが１８０ドル近い下げとなり、東京市場でも主力株中心に下値を探る展開を強いられた。外国為替市場で１ドル＝１１０円台半ばまで円高に振れ、これも逆風となった。海外ヘッジファンドからアルゴリズム売買とみられる先物売りが入り、裁定解消売りを通じて現物株もこれに追随する格好となった。時価総額の大きい値がさ株の下げが地合い悪を演出しており、小型株の下げは限定的だった。業種別には空運、サービスを除く３１業種が下落し、鉱業、石油、海運、非鉄などの下げが目立っている。下値では買い向かう動きもあり、売買代金は２兆５０００億円台まで膨らんだ。

　個別では、ファーストリテイリング<9983.T>が大幅安、任天堂<7974.T>、ソニー<6758.T>なども下落した。ファナック<6954.T>、ＳＵＭＣＯ<3436.T>が軟調、国際石油開発帝石<1605.T>、三菱商事<8058.T>なども下落した。シグマクシス<6088.T>が大幅安、シンフォニアテクノロジー<6507.T>、レノバ<9519.T>、日本ガイシ<5333.T>などの下げも目立つ。アイスタイル<3660.T>、有沢製作所<5208.T>も値を下げた。

　半面、リクルートホールディングス<6098.T>が堅調、東京エレクトロン<8035.T>、花王<4452.T>も頑強だった。セレス<3696.T>が値を飛ばしたほか、ディー・エル・イー<3686.T>、モバイルファクトリー<3912.T>なども大幅高。マネーパートナーズグループ<8732.T>が物色人気となったほか、クラボウ<3106.T>、長大<9624.T>、インターアクション<7725.T>なども高い。

出所：minkabuPRESS