インバウンド関連として期待が膨らむ。
日本航空㈱(9201)
■注目理由
日本の航空会社。日本航空株式会社法が1953年に施行されてから1987年に廃止されるまで、日本のフラッグキャリアであったとされている。国際線は東京国際空港や成田国際空港、関西国際空港を拠点にアジアや欧米、オセアニアに、国内線は東京国際空港や大阪国際空港、新千歳空港などを拠点に幅広い路線網を持つ。
2012~2016年度JALグループ中期経営計画ローリングプラン2015で、2016年度までに顧客満足ナンバー1達成、および5年連続営業利益率10%以上、2016年度自己資本比率50%以上達成を目標としている。2015年度計画によると、営業収益1兆3,280億円、営業費用1兆1,560億円、営業利益1,720億円、営業利益率13.0%、経常利益1,690億円、当期純利益1,440億円、自己資本比率56.5%となる見通し。
(出典:JALグループ中期経営計画ローリングプラン2015)
平成27年3月期(平成26年4月1日~平成27年3月31)の連結業績は、売上高1兆3,447億円(前期比+2.7%)、営業利益1,796億円(同+7.7%)、経常利益1,752億円(同+11.2%)、当期純利益1,490億円(同△10.3%)となった。国際線においては路線ネットワークの拡大や新仕様機材「SKY SUITE(スカイスイート)」を始めとした商品サービスの充実により海外からの訪日客や通貨需要の獲得に成功。国内線においては平成26年10月にジャルエクスプレスと北海道エアシステムを合併して地方路線の増便を実施、訪日外国人旅行客を全国各都市へ呼び込んだ。新たに運航を開始した国内線向け新仕様機材「JAL SKY NEXT(JALスカイネクスト)」は2014年度グッドデザイン・ベスト100を受賞している。
(出典:平成27年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結))
直近3ヶ月の実績である1-3月期の連結経常利益は前年同期比+43.1%の378億円に拡大し、売上営業利益率は前年同期9.2%から12.9%に大幅改善した。
テクニカル面では、4,000円の天井が重い。1月、3月、4月に4,000円以上にさしかかったが、反落したケースが3回もある。だが、4月30日に決算発表を終えたこともあり、見通しの不透明感は拭えたはずだ。インバウンド関連としても期待が大きいため、同社の続伸に期待だ。
直近の株価はPER9.98倍、PBR1.85倍となっている。
直近は調整が続いているが、税負担分を考慮したPERでもANAと比較するとまだ割安感はあると考えられる。
-----5月29日追記-----
インバウンド効果や円安効果により直近は好調な推移が続く。今後の続伸にも期待だ。