イトーキ、売上増や構造改革プロジェクトの売上総利益改善により上半期で大幅増益 通期業績予想を上方修正

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最新投稿日時:2022/08/19 15:00 - 「イトーキ、売上増や構造改革プロジェクトの売上総利益改善により上半期で大幅増益 通期業績予想を上方修正」(ログミーファイナンス)

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イトーキ、売上増や構造改革プロジェクトの売上総利益改善により上半期で大幅増益 通期業績予想を上方修正

投稿:2022/08/19 15:00

連結損益計算書サマリー

森谷仁昭氏(以下、森谷):本日はご参加いただきまして誠にありがとうございます。株式会社イトーキの森谷でございます。まず8月8日に開示いたしました、2022年第2四半期決算の内容をご報告します。

総括すると、収益力強化が順調に成果を上げており、増収および大幅増益となっています。それに伴い、通期の業績予想も上方修正したところです。売上高は638億円で3.4パーセントの増収です。主力事業のワークプレイス事業をはじめ全般に好調でした。加えてダルトンの売上増加も大きく寄与しています。

売上総利益は242億円で、率としては37パーセントから38パーセントに改善しています。売値の改善効果で利益率が向上しました。販管費についてはほぼ前年並みですが、中身としては戦略的な経費を増加させた一方で、販管費を削減した効果により相殺しています。その結果、営業利益は44億円となり、47パーセントと大きく増益することができました。

経常利益は44億円で、56パーセントの増益です。特別損益や税金などを差し引いて、四半期純利益は37億円で60パーセントの増益となり、上半期の純利益としては過去最高益を更新しました。

連結貸借対照表およびキャッシュ・フロー計算書サマリー

資産については、非事業資産の不動産や政策保有株式を売却し、鋭意圧縮を進めています。一方で、このタイミングでは増収による現金の増加およびアセンブルプロセスセンターの建設という新たな組立工場の投資による固定資産の増加があったため、資産合計としては昨年12月末に比べて76億円ほど増加しています。

純資産は順調に増加し、33億円増となりました。自己資本比率は約43パーセントです。

キャッシュ・フローについては営業活動で46億円のキャッシュを増やしました。投資活動については、その範囲内で戦略的な支出を十分に行っています。その結果、フリー・キャッシュ・フローは32億円を確保し、資金残高も185億円のため、十分に余裕があります。

セグメントの状況(ワークプレイス事業)

セグメント別では、売上の約70パーセントを占める主力分野であるワークプレイス事業は増収となりました。初めて東京で開催された国際的なオフィス家具の展示会「オルガテック」で積極的に展示を実施し販売力増強のために戦略的な経費を使用しましたが、売値の改善効果や物流費や販管費の削減効果が出ているため、全体として大きく増益しています。営業利益率は5パーセントから6パーセントに向上しました。

セグメントの状況(設備機器・パブリック事業)

設備機器とパブリック事業についてです。売上の29パーセント程度を占めています。研究施設やサイエンスパークなどの大型商談をダルトンが受注したことや、イトーキ本体では自動倉庫が非常に好調に推移し、増収増益です。営業利益率は6.1パーセントから8.1パーセントに向上しました。

セグメントの状況(IT・シェアリング事業)

IT・シェアリング事業は、まだ売上の1パーセント程度です。中でもGlobalTreehouseは期待の事業でしたが、コロナ禍での採算化は当面見込めないだろうという判断につき、思い切って事業の清算を決定しました。その分、売上は若干なくなりましたが、赤字の影響が消えたため黒字に転換しました。

営業利益増減要因(対前年差)

営業利益については、前年は30億円程度でしたが、売上総利益率が前年並みと仮定すると、売上増加の効果により8億円ほど増加しました。

一方、実際の利益率は改善しており、その効果がプラス7億円程度です。特にイトーキ単体の営業粗利率が36パーセントから38パーセントに改善しています。連結では、先ほどお伝えしたとおり、37パーセントから38パーセントへ改善しています。

販管費については、販売力増強のために戦略的な経費を使いましたが、その一部は販管費の削減によって吸収しました。結果として4億円ほどの増加になりました。

物流費は恒常的な課題でしたが、物流コストの負担が大きく改善し、3億円の改善効果を出しています。このようなことを差し引くと、14億円の増益となり、44億円の営業利益となりました。

構造改革プロジェクトの上期取り組み

構造改革プロジェクトですが、上期の成果として大きく3つあります。営業改革は最大の効果を上げた分野ですが、売値の改善によって収益力の強化に大きく寄与しています。

次に生産と供給ですが、組立工場の戦略的な投資が順調に進んでいます。今後もさらなる生産拠点の効率化を図っていきます。資産効率化については、昨年も大きな特別利益を計上しましたが、今年も下期に向けてさらに大きな資産の効率化を進めていくべく、準備をしています。

それでは社長の湊より、この上期の実績を踏まえた通期の見通しについてご説明します。

四半期毎の振り返り

湊宏司氏(以下、湊):社長の湊でございます。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願いします。私からは、四半期と上半期の振り返り、通期の見通し、現在の取り組みについてアナウンスしていきたいと思います。

四半期と上半期の振り返りですが、まず上半期の売上高はプラス3.4パーセント、営業利益はプラス47パーセントで着地することができました。ただ、四半期ごとに見た時に、一言でお伝えすると、第1四半期が非常によく、第2四半期は落ち込んだという結果です。

第2四半期の売上高はマイナス10億円で、昨年対比でマイナス3.6パーセントとなりました。こちらは第1四半期に売上が前倒しとなったことによるものです。シーズナリティがありますが、第1四半期と第2四半期を足し合わせた結果、プラス3.4パーセントという数字は、私個人としては悪くはないと思っています。

営業利益についても、昨年第2四半期の13億円から4億円となり、マイナス68.1パーセントとなりましたが、先ほど森谷から説明があったとおり、「オルガテック」あるいは日本橋の本社「XORK(ゾーク)」の大規模改修といった戦略的な支出を行った結果、営業利益が落ちているというかたちになります。この支出、投資の成果はすでに見え始めています。

先ほども説明のあった、オフィス家具の見本市「オルガテック」は、ふだんはドイツのケルンで行っているのですが、今年初めて東京で開催されました。全体として、3日間で2万人の来場者がありました。

そのうち、1万人の方にイトーキのブースへお越しいただいています。1万人お越しいただいたところから、すでに多くのリードができており、下期にクローズできるような案件も生まれてきています。

日本橋本社の大規模改修についてですが、我々は新しい働き方、新しいオフィスを提案していますので、我々自身のオフィスをかなり細部まで見学できるショールームとしています。改修した結果、1ヶ月に2,000人以上の見学者の方がいらっしゃいます。

特に最近の傾向としては、今まで取引のなかったお客さまもいらっしゃるようになっています。結果として、先ほどもお伝えしたような案件が生まれてきているという状態です。

今期の見通し

したがって、このような結果を踏まえて通期の見通しをご覧の結果へと変えていくこととしました。売上高は当初予想1,200億円としていたものを1,230億円に、営業利益は30億円のものを40億円というかたちで上方修正します。

売上高は昨年比でプラス6.2パーセントの計画です。これについては下期で592億円を売り上げなければならないため、昨年比でみるとプラス9パーセントということになります。大きな数字ではありますが、先ほどお伝えしたとおり、上期の投資の結果、下期のリードができあがってきています。

確度の高い商談の金額を昨年比で見ると、2桁以上の伸びを示しているため、1,230億円というのは十分到達可能な数字だと思っています。

営業利益は、まだ大きなリスクがあり、円安など原材料の価格高騰や半導体の不足といった、さまざまなリスク要因があります。

DXについては、DXと言うにはおこがましいぐらい、まだITという世界なのですが、ITという観点でも伸びしろがあるため、下期はこのようなところに戦略的な支出を行っていこうと思っています。そちらがマイナス要因になります。

とはいえ、売上高の増加を含めて昨年並みの水準を獲得することとして、40億円に上方修正しています。

配信元: ログミーファイナンス

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