ドル円上下に振幅、不安定な動きに=NY為替

　日本時間午前０時１２分現在のドル円は１ドル＝１１０．２８円。きょうのＮＹ為替市場でドル円は振幅が激しい展開となっている。朝方はドル高が優勢に。投票権を有していた２０１９年９月の利下げ時に、０．２５％の利下げを主張する他のメンバーに対して、０．５０％の利下げを主張するなど、ハト派の中でも緩和姿勢が特に強いという印象のあるセントルイス連銀のブラード総裁が、最初の利上げは２０２２年中と発言。今週のＦＯＭＣでのドットプロットで、１８名中７名いた２０２２年末までに利上げを見込んだメンバーの一人であることを示したことで、米金利が上昇。２０２２年末までの利上げとなると、影響をもろに受ける形となる２年債の利回りが、一時０．２８％台と、２０２０年４月以来の水準を付ける中で、ドル円は１１０円４８銭まで大きく上値を伸ばした。ユーロドルが１．１８５０を割り込むなどの動きに。

　その後米株の大幅安などを嫌気した円買いが入り、ドル円は１１０円１０銭台で屁を落とす動き。ダウ平均は５日続落となっている。クロス円全般も重く、リスク警戒感の強い展開に。

　下げ一服後は買い戻しが入るなど、振幅が目立つ展開が午前から続く。

　ユーロドルはドル全面高中で一時１．１８５０を割り込んだ。ユーロ円がリスク警戒から下げていることもあり、その後の戻りも鈍くユーロ安ドル高基調に。欧州株の軟調な動きも重石となっている。
　
　ユーロ円はロンドン市場で１３２円台前半でのもみ合いから、１３０円８０銭台に落とした後、いったん１３１円ちょうど前後での推移に。リスク警戒の円買いが強まる場面で１３０円６１銭まで。

　ポンドドルはロンドン昼頃からのじりじりとした売りが続く形。ドル高基調にも押されて、ロンドン市場での１．３９１０前後から１．３８割れまで大きく値を落としている。新型コロナウイルス変異種による感染拡大が強まっており、行動制限完全解除が遠くなるとの思惑が重石に。ポンド円もロンドン市場昼前からみて１円以上の下げに。

MINKABU PRESS