株価指数先物【引け後コメント】 米金融企業の決算控え、ヘッジ対応でショートに向かった面も
配信元:株探
投稿:2021/04/14 17:47
大阪6月限
日経225先物 29610 -170 (-0.57%)
TOPIX先物 1952.5 -9.0 (-0.45%)
日経225先物(6月限)は前日比170円安の2万9610円で取引を終了。寄り付きは2万9770円とシカゴ先物清算値(2万9830円)を下回って始まった。寄り付きを高値に軟化し、前場半ばには2万9560円まで下落幅を広げた。ただし、2万9500円台での底堅さを確認すると、その後は2万9600円~2万9700円辺りでの狭いレンジ推移に。後場半ばには戻りを試す動きも見られたものの、5日移動平均線辺りでの攻防となっていた。
日経225先物は、4月6日に3万円を割り込んで以降、25日移動平均線が位置する2万9500円レベルでの底堅さはあるものの、上値は5日線を挟んだレンジ推移である。チャートでは煮詰まり感が台頭する一方、売買高の膨れない需給状況においては、短期筋のインデックス売買に振らされやすく、方向感はつかみづらい。ゴールドマン・サックスなど金融企業の決算発表を控えて、利益確定によりポジションを圧縮させたとみられる。アルゲゴス・キャピタルに関連した損失の影響を見極めたい状況でもあり、ヘッジ対応でショートに向かった面もあろう。
そのため、ゴールドマンやJPモルガン・チェースの決算発表が悪材料出尽くしにつながれば、ショートカバーにより、レンジ上限へとリバウンドする動きは早いと考えられる。反対に米金融企業の決算がネガティブ視されるようだと、グロースへのシフトに向かう可能性も意識されよう。
NT倍率は先物中心限月で15.16倍に低下している。一時15.23倍に上昇したものの、引き続き75日移動平均線に上値を抑えられる形だった。ただし、下値は5日線水準で下げ止まっており、米金融企業の決算を受けたローテンションの動向次第では、方向性が明確となることも考えられる。
手口面では、日経225先物はゴールドマンが1020枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが930枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はゴールドマンが1990枚、バークレイズが1110枚程度の売り越しに対して、みずほが1520枚、JPモルガンが1290枚程度の買い越しだった。
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