ドル円は１１０円をトライ、豪ドルやＮＺドルが堅調＝東京為替前場概況

　東京外為市場、ドル円は昨年来のレジスタンスとなっていた１０９．８５円付近をブレイクし、１１０円をトライする展開。本日は月末かつ年度末の５・１０日（ゴトウビ）であったが、仲値にかけてのドル買いは限定的となった。ただ、仲値公示後に時間外取引の米１０年債利回りが１．７３％台まで上昇したため、これを受けて１０９．９５円近辺まで強含んだ。

　豪ドルが堅調に推移しており、豪ドル／ドルは０．７６５３ドル近辺まで上昇し、前日ニューヨーク市場の水準を回復。豪ドル円は８４円台に乗せてきている。時間外取引のＮＹ原油（ＷＴＩ）先物が底堅く推移していることを受け、資源国通貨が選好されているもよう。サウジアラビアが、石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）と非加盟産油国で構成する「ＯＰＥＣプラス」による減産延長を支持する意向との報道が材料視されているようだ。

　ＮＺドルも堅調。ＮＺドル／ドルが０．７０ドル台回復後もしっかりとなっているほか、ＮＺドル円は７７円台まで上昇。ニュージーランド航空が早朝、ビジネス目的の国内線利用が新型コロナウイルス感染拡大前の９０％程度まで回復したことを明らかにしたと伝えられており、経済回復期待が高まっているもよう。

　日経平均株価は４営業日ぶりに反落。ただ、本日は３月期銘柄の権利落ち日で、配当落ち分は１８０円程度と観測されており、これを考慮すると実質的にプラス圏での推移となっている。前引けでは前営業日比１５．３６円安の２万９３６９．１６円となった。
　
　午前１１時３０分現在では、ドル円は１ドル＝１０９．９０円、ユーロドルは１ユーロ＝１．１７７１ドル、ユーロ円は１ユーロ＝１２９．３６円、ポンド円は１ポンド＝１５１．４２円、豪ドル円は１豪ドル＝８４．１０円、ＮＺドル円は１ＮＺドル＝７７．１６円、スイス円は１スイスフラン＝１１７．０２円、カナダ円は１カナダドル＝８７．３１円付近で推移している。

MINKABU PRESS