日本株上昇トレンド入りか？【西村剛】

上昇トレンド入りでも２つのリスクが・・・

日本株がボックス圏を脱し上昇トレンドに入った可能性があります。
米国ナスダック指数、米国SP500が史上最高値を更新、米ダウ指数もコロナ前の水準まであと少しまで回復したことで日本株も上昇、日経平均株価はコロナ後の高値を更新、マザーズ指数も年初来高値を更新しています。

コロナの感染者数拡大懸念や米中摩擦問題等、リスク要因はありますがそれらを考慮しても日米の株価は上昇トレンドに入ったと考えています。
株価が上昇トレンドに入った背景として考えられるのは、
「世界的な金融緩和」です。

今回のコロナショックで世界各国で大規模な金融緩和や経済支援策が実施されています。もちろん今回のコロナショックで全体としては景気は悪化したと考えられる一方、コロナショックでも黒字を達成している会社や逆に業績を伸ばしている会社もあります。世界的な金融緩和でジャブジャブの資金がそれらのコロナショックを乗り越えた企業の株に流れ込んでいるようです。この流れは当面続くでしょう。

中長期的なリスクとして考えられるのが、「米大統領選挙」と「冬にかけてのコロナの感染拡大」です。

「米大統領選挙」に関しては世論調査ではトランプ劣勢と報じられていますが、マーケットはまだトランプの落選を織り込んでいる感じではありません。ですのでここからさらにスキャンダル等でトランプの劣勢が強まれば米国株式市場も短期的な波乱はあり得るでしょう。

もうひとつのリスクである「冬にかけてのコロナの感染拡大」については、まだ高い確率であり得ると考えてはいるのですが、感染第２波と言われている今でも株式市場が堅調に推移しているのを考えると波乱があったとしても短期的にとどまるのではないかと考えています。