今週は、22000円台回復でアタマが重くなる可能性

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最新投稿日時:2020/06/01 19:43 - 「今週は、22000円台回復でアタマが重くなる可能性」(みんかぶ株式コラム)

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今週は、22000円台回復でアタマが重くなる可能性

著者:出島 昇
投稿:2020/06/01 19:43

先週は、NYダウの大幅続伸に連動し、日経平均は22000円接近へ急騰

 先週の予測では、緊急事態宣言の全面解除で20000~20500円のもみあいを想定し、NYダウが4月29日の24764ドルを超えれば、日経平均も21000円突破もあるとしました。特に目先のNYダウは、ザラ場で24764ドル、5月21日の24718ドルとダブル天井になっているため、下を試すと短期的な調整もあるとしましたが、逆にダブル天井の形を上にぬけ上放れとなって、25758ドルまで上昇しました。日経平均は昼間は時間外でのNYダウ先物の大幅高に連動して大きく上昇が続き、週末は米中対立懸念も無視し、22000円に接近する21955円まで上昇する予想外の大幅上昇となりました。

 25日(月)は、この日からの緊急事態宣言の全面解除方針を受け、△265円の20653円で寄り付き、20年度第2次補正予算案の規模が100兆円超えの報道を受け、終値は△353円の20741円と高値引けとなりました。

 26日(火)は、前日の米国が休場だったものの時間外の米株先物の上昇を支えに△186円の20927円で寄り付くと上げ幅を拡大し、後場になると上海市場の上昇もあり、前日の緊急事態宣言の解除を受けて、経済活動再開への期待が高まり、△586円の21328円まで上昇し、△529円の21271円と大幅続伸となりました。全33業種全てが上昇という状況でした。

 27日(水)は、前日の米国市場はNYダウが△529ドルの24995ドルを受けたものの、日経平均は2日連続で大幅上昇していることで前場は利益確定売りに押され、▲4円の21266円と小反落となりましたが、後場になると時間外の米株先物の上昇を支えにプラスに転じて、一時△204円の21475円まで上昇し、終値は△148円の21419円と3日続伸しました。

 28日(木)は、前日のアメリカ市場では、NYダウが△553ドルと2日連続の大幅続伸となったことで、日経平均も連動し△193円の21612円で寄り付き、為替がやや円安方向にあったことも支えとなり、又、先物に断続的な買いが入って上げ幅を拡大し、後場の大引け間際には△507円の21926円まで上昇し、終値は△497円の21916円と大幅に4日続伸となりました。

 市場ボリュームも増加し売買代金は2ヶ月ぶりに3兆3000億円を超えました。海外投資家のカラ売りの買い戻しが続いていると伝えられていました。

 週末の29日(金)は、前日の米国市場では、米中関係悪化懸念が強まり、NYダウは▲147ドルの25400ドルと反落したことで、日経平均も▲108円の21807円で寄り付き、一時▲205円の21710円まで下落しました。しかし、後場になると上げに転じ先物に断続的な買いが入り、一時△39円の21955円と22000円に接近する動きとなりました。大引けにかけては弱含み▲38円の21877円と5日ぶりの反落となりました。

 29日(金)の米国市場は、NYダウは一時▲368ドルの25031ドルまで下落しましたが、終値は▲17ドルの25383ドルと小幅続落で引け、ナスダックは△120Pの9489P、S&Pは△14Pの3044Pと反発しました。香港を巡る米中対立懸念は、トランプ大統領が香港への優遇措置の見直しを発表したものの、追加関税などの対中制裁には言及しなかったことで安心感につながり、株価は維持されました。

今週は、22000円台回復でアタマが重くなる可能性

 今週は、目先は心配された米中対立の激化懸念もトランプ大統領は香港問題について特別優遇措置廃止となったものの、米中貿易協定は当面は維持される見通しとなったことで、いったん先週のNYダウは▲368ドルの25031ドルまで下げたものの、終値では▲17ドルの25383ドルと切り返しました。NYダウが戻りを続ければ、日経平均もいったんは22000円台回復となりそうですが、すでに28日までの4日続伸で上げ幅1500円超えとなっており、割安感がなくなってきています。買いの主体は海外投資家の買戻し中心で、出来高も伴って上昇してきています。ここにきて問題なのは新型コロナウイルスの第2次感染拡大懸念です。緊急事態宣言が完全解除されたあとに東京や北九州市では新規の感染者が相次いでおり注意が必要です。NYダウの上昇に合わせていったん22000円台回復すればスピード調整のあともみあいへ転じる可能性があります。需給をみると海外投資家が5月18日~22日の週は、現物ベースで6週間ぶり買い越ししており、先週の25日~29日もその流れが続いているものと予想されます。その流れの中で来週の6月12日(金)はメジャーSQとなりますので、先物に影響を受けやすい相場となるので注意が必要です。

 本日1日(月)は、△33円の21910円で寄り付いたが、東京都がこの日から「ステップ2」への緩和を進めることで、経済活動再開期待強く、時間外の米株先物も切り返したことや、上海株、香港株も上昇したことで、前場は一時△283円の22161円まで上昇しました。しかし、後場になると利益確定売りに伸び悩むが、大引けにかけて22000円台で推移し、終値は△184円の22062円と反発し、3ヶ月ぶりの22000円台となりました。上昇銘柄をみると日経平均の値ガサ株がほとんど高く、値下がり銘柄数がやや多くなっていましたので、需給関係で値ガサ株が買われたということでしょう。その証拠にトピックスは△5Pの1568Pであり、ここから上値は重くなる可能性があります。

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(指標)日経平均

 先週の予測では、基本的には20500円をはさんだもみあいを想定しましたが、米国株式がさらに上昇すれば日経平均も21000円を試す可能性があるとしました。

 結果的には、NYダウの大幅上昇が止まらず、5月27日(水)には2ヶ月ぶりに25000ドルを回復したことで、日経平均は外国人投資家の買い戻しが継続し、米株に対する出遅れもあって21000円を軽くクリアーし、週末の29日(金)には21955円と22000円に接近し、▲38円の21877円で引けました。

 日経平均は、これまでNYダウに追随しており、そのままNYダウが戻りを試せば日経平均も一時22000円を回復する場面はありそうです。しかし、緊急事態宣言の全面解除のあと東京や北九州市などでは新規の感染者が相次いでおり第2次感染への動向をにらむ展開が想定されます。日経平均は28日までに4日続伸し、上げ幅が計1500円強になっており、28日時点で日経平均は25日移動平均線を4週連続上回り、乖離率は7%と過熱感が出てきています。来週の12日はメジャーSQですので先物主導での荒い動きも出てくることになります。
 

 

(指標)NYダウ

 先週の予測では、引き続き金融緩和刺激策や経済活動の再開による各種経済指標の改善への期待が相場の下支えとなり、高値を捉える展開が想定されるとしました。一方で米中対立には要注意としました。

 結果的には、連休明けの5月26日(火)から経済活動再開やワクチン開発を好感し、この日△529ドル、27日(水)△553ドルと大幅続伸となって2ヶ月半ぶりに25000ドルを回復しました。その後、週後半は一服しましたが、週末は▲17ドルの25383ドルで終わり週間では3.75%の上昇となりました。

 今週は、景気底入れ期待が継続すれば26000ドル台を試すことになりますが、チャートからは26000ドル台からは上値が重くなりそうです。FRBによる大規模な金融支援や米政府の追加刺激策が相場を下支えするものの、米中対立への懸念が残り、コロナ第2次感染拡大懸念もあります。先週末、米中対立の悪化を意識して、香港問題の対応が心配され先物が下落する場面がありましたが、香港問題は優遇措置廃止だけで済み、当面、米中貿易協定は存続することで買い安心感となっており、戻りが続く可能性もあります。
 

 

(指標)ドル/円

 先週の予測では、米株上昇によるドル買いと米中問題からのリスク回避の円買いが交錯するものの、日銀の金融緩和の継続によって円安要因があるためドルは底堅い動きとなって107~108円の中で108円に接近する動きを想定しました。

 結果的に、ドルは107~108円の中で強含み、108円に接近する動きとなりました。日本政府が5月27日に今年度の第2次補正予算案を閣議決定したことや、EUが復興計画案を提示したことで、ユーロに対する円売りが活発化し、ドル・円は一時107.95円まで買われました。

 今週は、ドルの上値はやや重くなりそうです。米国と中国の対立は解消されていませんが、香港問題については特別優遇措置廃止となるものの、米中貿易協定は当面、存続となったことで株価も為替も安定していました。米中対立が長期化した場合は、安全資産としてのドルの需要は高まることになります。又、米国の雇用情勢は悪化しており、景気回復への期待は後退しつつありますので、雇用統計で失業率が悪化すればドル買いは後退することになります。
 

 

配信元: みんかぶ株式コラム

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