NYコラム(3日)3月雇用統計非農業部門雇用者数70.1万人減少−ダウ平均は売り先行スタート

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最新投稿日時:2020/04/03 23:13 - 「NYコラム(3日)3月雇用統計非農業部門雇用者数70.1万人減少−ダウ平均は売り先行スタート」(加藤裕一)

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NYコラム(3日)3月雇用統計非農業部門雇用者数70.1万人減少−ダウ平均は売り先行スタート

著者:加藤裕一
投稿:2020/04/03 23:13

▶︎NY株式市場(3日)ダウ平均は寄り付きで2万1300ドル割れ−WTIは時間外で一時10%超高と堅調

3日のアメリカ株式市場でダウ平均は売り先行でスタート。寄り付きは節目の2万1300ドルを割り込んで取引が始まった。

取引開始前に発表された3月のアメリカ雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比70万1000人減少となった。前月比で減少となるのは2010年9月以来、9年半ぶりで市場予想(14万人減)を大きく上回る悪化だ。失業率は4.4%に大幅に上昇した。アメリカ国内で新型コロナウイルスの感染拡大がアメリカの雇用情勢にも悪影響を及ぼし始めていたことが改めて裏付けられたことは相場の上値を抑える要因の一つとなる。

ただ、今回発表された3月雇用統計はニューヨークなどに外出規制が正式発令される前の3月第2週に調査が締め切られている。2日に発表された新規失業保険申請件数が2週連続で過去最多を記録した厳しい雇用情勢は十分に反映されていない内容だ。このため、足元の深刻な雇用環境の悪化を正確に把握するには5月分の内容を確認する必要もあるだろう。

すでに週間ベースの新規失業保険保険申請件数が大幅な悪化を見せていたことから、今晩の雇用統計の悪化に対するファーストリアクションは最小限に留まっている印象だ。

▶︎ニューヨークで移動制限開始から間もなく2週間経過へ−WTIが連日で堅調に推移

3日のアメリカ市場でWTIが堅調に推移していることは追い風だ。ダウ平均の下げ渋りから持ち直しに繋がっている。時間外取引では上昇率が一時10%を超える場面が見られた。OPECプラスが、日量1000万バレルの減産について協議を行っているという。続報待ちといったところだ。前日同様にWTIの急騰劇が再燃すれば株式市場への押し上げ効果を期待できるとみている。

明日4日以降はニューヨークに移動制限が発令されてから2週間が経過する。デイリーベースで公表される新型コロナウイルスの感染者数に変化の兆しが出てきてもおかしくないと見ている。

アメリカに先駆けて全土に移動制限を敷いたイタリア、スペインは新型コロナウイルスをめぐる感染者数のピークが近いという。アメリカ国内では「厳しい2週間」の中間地点を折り返して週明け以降に残る1週間で感染者数の増加に鈍化の兆しを見出すことができるかどうか。週末金曜日のオーバーウィークは回避しながら来週に備えるポジション構成を考えていきたいタイミングだ。
加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想

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