今週は下向きの大きな上下動の可能性

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最新投稿日時:2020/03/30 18:49 - 「今週は下向きの大きな上下動の可能性」(みんかぶ株式コラム)

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今週は下向きの大きな上下動の可能性

著者:出島 昇
投稿:2020/03/30 18:49

先週は、週前半は16480円→19564円まで大幅上昇し、いったん大幅下落後、週末再び19300円台へ

 先週の予測では、今週は16000円台を中心に大幅な上下動のあと上昇で終わるとしました。

 結果的には、週前半の24日(火)、25日(水)は4ケタの上げ幅が続き、19546円まで上昇し、26日(木)は▲1033円の18512円まで下げて、終値は▲882円の18664円と急反落し、週末は△724円の19389円と大幅反発で高値引けとなりました。今週は、新型コロナ対策への巨額の経済対策案成立の見通しで、具体的に2兆ドルの巨額景気対策の成立を受けて、NYダウは3日間で△21.3%の上昇となりました。1931年以来の上昇幅となりました。

 3月23日(月)は、前週末のNYダウは▲913ドルの19173ドルと大幅下落だったものの、為替が111円台となっていたことで、シカゴの日経先物は△480円の17030円だったことで、△17円の16570円で始まり、一時16833円まで上昇しました。ところがシカゴ日経先物は米株先物が急落し、サーキットブレーカーが発動(日本でいうストップ安)し、一時15060円まで下げましたが、すぐに買い戻しが入り前場は△80円の16633円となり、後場になるとETFの買い思惑もあり、一時△496円の17049円まで上昇して終値は△334円の16887円でした。

 24日(火)は、前日の米国市場で経済対策の協議難航を嫌気し、NYダウは▲582ドルの18591ドルでしたが、日経平均は前場は時間外での米株先物が上昇したことで、△319円の17206円で寄り付き、一時△1193円の18081円まで上昇し、後場になると戻り売りに伸び悩む場面もありましたが、その後は盛り返し、大引け近くには18100円まで上げ、終値は△1204円の18092円と大幅続伸しました。

 25日(水)は、前日の米国市場では新型コロナ対策への巨額経済対策が成立したことで、NYダウは△2112ドルの20704ドルと1933年以来の△11.3%高となったことで、日経平均は一時△1095円の19187円まで上昇し、前引けは△1036円の19129円となり、後場になると「米景気対策合意」報道で一段高となり、大引けは△1472円の19564円まで上昇し、大引けは△1454円の19546円でした。

 26日(木)は、3日間で3000円近い上昇のため利益確定売りに押され、前場は▲311円の19234円で寄り付くと、▲903円の18643円まで下げ、後場になると一段安となり、▲1033円の18512円まで下げて、終値は▲882円の18644円でした。4日ぶりの大幅反落となりました。

 27日(金)は、前日の米国市場で、週間新規失業保険申請件数が28.1万件→328.33万件と記録的水準になったものの、NYダウは△1351ドルの22552ドルまで上昇したことで、日経平均は△357円の19021円で寄り付き、△702円の19366円まで上昇するものの、上げ幅を縮小し▲167円の18832円まで下げました。その後、後場になると機関投資家による配当再投資の買い観測で大引けにかけて一段高となり、△724円の19389円の大引けとなりました。

 日本市場の引け後の27日(金)のアメリカ市場は、前日まで巨額の新型コロナ対策費や2兆ドルの巨額の景気対策で3日間でNYダウは△21.3%の大幅上昇となっていましたが、この日は朝方に▲1082ドルの下落、午後に▲224ドルまで反発するものの、終値は▲915ドルの21636ドルで引けました。この理由は、米国の新型コロナウイルスの感染者数が中国やイタリアを上回ったことで、収束までの見通しが長期になるとの見方から米経済に与える影響が懸念されたためです。

今週は下向きの大きな上下動の可能性

 先週末の米国株や為替を見る限り、日米の株式は底入れしたという見方はまだ早いようです。そのため、再び方向感のない大きなもみあい相場となる可能性があります。特に今週から発表される経済指標は、3月から新型肺炎コロナウイルスによって悪化した経済の実体を含んだ発表となってくるため、そこまで株価はまだ織り込んでいない可能性が高く注意が必要です。今週は、日銀短観、米ADP雇用統計、米ISM製造業景況指数、週末には米雇用統計があります。これらの指標が予想を大きく下回るようであれば、市場はいずれ2番底をさぐる展開も考えられます。弱気相場の場合は、大きく下げて大きく反発し、底を打ったようにみえても、もう一度安値をつけて2番底(ダブル底)をつけるパターンが多くあります。2008年のリーマンショックの特にも2番底がありました。今回は新型コロナウイルスの収束が不透明で実体経済への影響を確認するまでは相場の方向性を確認ができないため、相場の中途半端な位置や高い位置での押し目買いはしないほうがよいでしょう。リスクを少なくするならば、前の安値水準(2番底)近辺を待ち伏せるという方法です。

 本日30日(月)は、先週末のNYダウが▲915ドルの21636ドルと大幅下落を受け、▲505円の18884円と大幅下落で始まり、一時800円超まで下げるものの、その後は、押し目買いもありジリ高となって大引けは▲304円の19084円と大きく戻して終わりました。

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(指標)日経平均

 先週の予測では、16000円台を中心に値動きの大きい相場展開を想定しました。個別株でみると自律反発していもるものも見られるため、アメリカ株式次第ではいったん、戻りを試すところとしました。

 結果的に、NYダウは週始めこそ▲582ドルでしたが、3月24日(火)、25日(水)、26日(木)は巨額な新型コロナ対策費2兆ドルの景気対策費で3日間で△21.3%の上昇となりました。これに連動し日経平均も週前半は3日続伸の大幅上昇で16480円→19564円まで急騰し、26日(木)は▲882円の18664円と大幅反落したものの、週末の27日(金)は△724円の19389円と大きな上昇となりました。

 今週から発表される経済指標は、3月の新型コロナウイルスの拡大で実体経済に悪影響を与え、それが反映されてくるため、株価はそこまで織り込んでいない可能性があるため注意が必要です。先週末の米国株式や為替の動きをみる限り、今週の日経平均は荒い値動きが続く可能性があります。今週の日銀短観や米国の3月製造業景況指数が予想を大きく下回れば株価はいったん下落が続きそうです。
 

 

(指標)NYダウ

 先週の予測では、米経済の成長見通しがGDPで15~20%のマイナス成長の見通しのため、今週は景気後退を阻止するために経済対策を早急に打たなければならないとしました。民主党の反対などで中途半端なものになればさらなる下落もありますが、今週は政府の経済政策を見極めるところとしました。

 結局、週始めこそ民主党との協議難航を嫌気して▲582ドルの18591ドルでしたが、24日(火)は経済対策の成立見通しを好感し、△2112ドルの20704ドルと1933年以来の11.3%高となりました。25日(水)も△495ドルと続伸しましたが、26日(木)になると米政権は2兆ドルの巨額の景気対策を決定したことで、一時△1351ドルの22552ドルまで上昇し、3日間で△21.3%の上昇となりました。しかし、週末は米国の新型コロナウイルスの感染者数が中国やイタリアを上回ったことで、収束までの見通しが長期になるとの見方から米経済に与える影響が懸念された▲915ドルの21636ドルを急落しました。

 先週は週半ばまで大きく上昇したものの、週末の大幅下落を見る限り底入れはまだ先のようです。今週は、月末で第4四半期末のためポジション調整の動きから大きな上下動となる可能性があります。政府やFRBの大型経済対策も時間稼ぎにすぎず、まだ大きな対策が必要となりそうです。弱気相場の場合は、もう1度安値をつけて2番底(ダブル底)を試す可能性もあるので注意が必要です。
 

 

(指標)ドル/円

 先週の予測では、市場混乱でドル買い需要の地合は変わらず底堅い動きを想定しました。先週前半は米国政府議会は2兆ドル規模の経済支援策に合意したことから、ドル買い・円売りは強く111円台水準を維持していました。しかし、3月26日(木)発表の新規失業保険申請件数が300万件超えと過去最多となったことや、FRB議長が一段の緩和を示唆したことから、107円台までドルが売られ、リスク回避のドル売りが再び高まりました。

 今週は、ドル・円はもみあいとなりそうです。先週111円台まで買われたドルですが、ドルの資金不足は解消されつつあり、インフレ進行の可能性も低いことから、リスク選考的なドル買いは抑制されそうです。米国経済の景気後退はある程度織り込んでおり、米長期金利の低下はドル売り材料となるものの、今後、発表される日本の経済指標も3月以降はかなり悪化しており、又、国内のコロナウイルス感染も拡大しているため、リスク回避的なドル売り・円買いは限定的と思えます。106~109円のレンジを想定。
 

 

配信元: みんかぶ株式コラム

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