NYコラム(27日)ダウ平均のミニブル相場は短命なるか⁈−ダウ平均先物は一時700ドル超安

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最新投稿日時:2020/03/27 22:00 - 「NYコラム(27日)ダウ平均のミニブル相場は短命なるか⁈−ダウ平均先物は一時700ドル超安」(加藤裕一)

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NYコラム(27日)ダウ平均のミニブル相場は短命なるか⁈−ダウ平均先物は一時700ドル超安

著者:加藤裕一
投稿:2020/03/27 22:00

▶︎NY株式市場(27日)アメリカが新型肺炎の中心地に−米景気対策法案の行方を注視

ダウ平均は26日までの3日続伸で2万2500ドル台を回復。直近安値からの上昇率は20%超えた。

同時に2月12日に付けた過去最高値(2万9568ドル)から3月23日の安値(1万8213ドル)までの下落幅(1万1355ドル)に対する38.2%戻し水準=2万2550ドルを超えて取引を終えた。

新型コロナウイルスに対する超大型景気対策をめぐりアメリカ議会における協議の進展や上院での法案可決がダウ平均を押し上げた主な要因で、法案成立を先取りして急伸する展開となった。

3月11日に2008年のリーマンショック以来初めてベア・マーケット入りしたダウ平均は、ミニブル相場の様相を呈して大きなリバウンドを見せたことから3月23日(終値:1万8591ドル)が目先的な底値と位置付けて週末金曜日を迎えたことになる。

ただ、27日のアメリカ株式市場でダウ平均は戻り一服となって取引が始まりそうだ。26日までの3日続伸でダウ平均が4000ドル近い上昇となった反動や週末を控えて手仕舞い売りが出やすいとみている。

ここにきて景気対策法案をめぐり野党・民主党が過半数を握るアメリカ議会下院での採決が遅れている。27日にも採決が行われる見通しだが、余談を許さないようで、寄り付きでは買い向かいにくい相場環境だ。前日の急伸で逆を突かれた投資家が改めて売り直す動きも出てきそう。

▶︎新型コロナウイルスの中心地がアメリカに移行−ミニブル相場の牽引役ボーイングに注目

アメリカ国内での新型コロナウイルスの感染者数が中国を抜いて世界で最も多くなった。感染者数は急拡大しているニューヨーク州を中心に8万3507人(米ジョンズ・ホプキンス大集計/26日時点)に達し、パンデミックの中心地となった。

引き続き、アメリカ国内での感染者数の拡大に歯止めがかからず深刻さが増している。感染者数のピーク感を掴み切れないことも改めて意識されそうで、買い手控えムードが広がりやすいだろう。

ジョンソン首相が新型コロナウイルスに感染したイギリス中心にヨーロッパ株が大幅安していることもダウ平均の押し下げ要因となる。

ダウ平均は27日の終値ベースで直近安値となる23日終値からの20%上昇した水準=2万2309ドルをキープできれば、ミニブル相場は辛うじて短命にならない可能性が出てくるだろう。

2万2000ドルを割れる局面では2018年12月28日の安値=2万1712ドルが改めて意識されやすい。

27日は超大型景気対策法案の成立を売り持ちしながら待つことになる。取引時間中に法案成立のヘッドラインが飛び込めば、売り方と買い方のチカラ比べとなる場面=イベント・ドリブンに遭遇することもある。

オーバーウィークしにくいアメリカ株式市場で「ファースト・イン」せずに相場のリアクションを確認することも重要である。超大型景気対策の成立でアメリカ株式市場が大きな節目を迎えることになる。今週末に当面のストラテジーを固めることをお薦めしたい。ミニブル相場の中心的な牽引役となったボーイング株をチェックしたいところだ。
加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想

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