NYコラム(26日)ダウ平均はポジション調整が続く−超大型米景気対策の成立待ちか⁈

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最新投稿日時:2020/03/26 19:34 - 「NYコラム(26日)ダウ平均はポジション調整が続く−超大型米景気対策の成立待ちか⁈」(加藤裕一)

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NYコラム(26日)ダウ平均はポジション調整が続く−超大型米景気対策の成立待ちか⁈

著者:加藤裕一
投稿:2020/03/26 19:34

NY株式市場(26日)ダウ平均は31.8%戻しを達成後に伸び悩む−追加財政政策を探る局面へ

26日のアメリカ株式市場は2兆ドル規模の超大型景気対策法案をめぐり米議会での成立待ちが続きそうだ。

25日にはアメリカ議会上院が景気対策法案を賛成多数で可決している。民主党のペロシ下院議長は26日にも景気対策法案を可決すると表明したという。上下両院で可決されればトランプ大統領が速やかに署名し成立する。

25日のアメリカ株式市場でダウ平均は、上昇幅が一時1300ドルを超えて2万2000ドル台を回復。2月12日に付けた過去最高値から3月23日の安値までの下落幅に対する31.8%戻し(=2万1823ドル)を達成する場面があった。

引けにかけて伸び悩みながらもダウ平均は過去最大の上げ幅となった24日と25日の2日続伸で上昇幅が2600ドルを超えた。この結果、23日(終値:1万8591ドル)が目先的な株価のボトム=底値としてコンセンサスを固めることになろう。あとは日柄をこなさなければならない。

26日のダウ平均は寄り付きでポジション調整売りが優勢となってスタートしそうだ。

ダウ平均は、FRBが巨額な流動性供給やゼロ金利政策の導入と量的緩和政策の復活を決めた『節目の2万ドル前後』やトランプ大統領が全否定された『23日の1万8000ドル台』に再び突入する局面を迎えた場合は、トランプ政権サイドやFRBが政策発動してくるとの思惑が強まるだろう。

ダウ平均の上値では、25日に跳ね返された31.8%戻し水準(2万1823ドル)が控えている相場水準だ。

大きなトレンドの変化は法案成立後になるとみている。今回の大型景気対策に関する内容自体はすでに報じられているところで、サプライズ感には乏しくなりそう。まずは成立後に公表される法案の内容を精査する必要も出てこよう。景気のV字回復に向けた追加財政政策に焦点が移行することも想定しておきたい。

トランプ大統領は、4月12日の復活祭(イースター)までにアメリカの経済活動を再開させたいという。残り3週間を切っている。

新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めを掛けるにはタイトなスケジュールに見える。アメリカ市場ではイースターまでにISM製造業景況指数や雇用統計など主要な経済指標の発表が相次ぐ。新型コロナウイルスの影響が反映される3月分の経済指標で歴史的な落ち込みを示す数字を受け止めなければならない場面が出てくるだろう。今回の景気対策に盛り込まれなかった資金繰りが苦しい企業の救済問題などが浮上してきてもおかしくない。

リーマンショック時をなぞるのであれば、今年のイースターまでに2008年秋に米大手銀行へ公的資金が投入され、当時の信用リスク不安の収束に繋がった状況に行き着くということか。

今年のイースターは、タフな局面を乗り切らなければたどり着けない感覚があるのは筆者だけであることを信じたい。
加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想

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