東京株式（大引け）＝８８２円安、新型コロナウイルス感染急増でリスク回避売り

　２６日の東京株式市場は、前日の地合いとは打って変わって大きく売り優勢に傾き日経平均は大幅安。一時１０００円を超える下げをみせる場面もあった。

　大引けの日経平均株価は前営業日比８８２円０３銭安の１万８６６４円６０銭と急反落。東証１部の売買高概算は２０億４９６７万株、売買代金概算は３兆３０４９億８０００万円。値上がり銘柄数は８９７、対して値下がり銘柄数は１２２６、変わらずは４５銘柄だった。

　きょうの東京市場は大きく売りが先行し、漸次下げ幅を広げる展開を強いられた。前日の米国株市場でＮＹダウが続伸したものの終盤急速に伸び悩み、ナスダック総合指数はマイナスとなるなど引け味の悪い展開だった。外国為替市場で円高に振れたこともマイナス材料となったほか、東京都内での新型コロナウイルス感染者の急増を受け、小池百合子知事が２５日夜の緊急記者会見で感染爆発への可能性に言及、外出自粛要請をしたことも市場心理を悪化させた。神奈川や埼玉、千葉など隣接する県でも同様の動きが出ており、これを受けてアルゴリズム取引による先物への売り注文などが全体相場を押し下げる形となった。後場は日銀のＥＴＦ買いの思惑を背景に日経平均は一時下げ渋ったものの、引けにかけ再び値を崩し下げ幅は１０００円を超える場面もあった。

　個別では、ソフトバンクグループ<9984.T>が大幅安、トヨタ自動車<7203.T>も売られた。ファーストリテイリング<9983.T>の下げも際立つ。東京エレクトロン<8035.T>、村田製作所<6981.T>が安く、オリエンタルランド<4661.T>が値を下げた。ペッパーフードサービス<3053.T>、ダブル・スコープ<6619.T>がストップ安に売り込まれた。ランドビジネス<8944.T>、東京建物<8804.T>、ＴＯＫＹＯ　ＢＡＳＥ<3415.T>なども大きく水準を切り下げた。

　半面、ＮＴＴドコモ<9437.T>、ＮＴＴ<9432.T>が揃って上昇、花王<4452.T>も高い。日本電産<6594.T>、ＨＯＹＡ<7741.T>も値を上げた。ダイトウボウ<3202.T>がストップ高に買われ、ニプロ<8086.T>も値を飛ばした。山崎製パン<2212.T>が買いを集め、シキボウ<3109.T>、アクセル<6730.T>なども上昇した。

出所：MINKABU PRESS