NYコラム(17日)ダウ平均は再び2万ドル割れ回避なるか⁈−株価暴落後の反発力を試す

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最新投稿日時:2020/03/17 21:43 - 「NYコラム(17日)ダウ平均は再び2万ドル割れ回避なるか⁈−株価暴落後の反発力を試す」(加藤裕一)

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NYコラム(17日)ダウ平均は再び2万ドル割れ回避なるか⁈−株価暴落後の反発力を試す

著者:加藤裕一
投稿:2020/03/17 21:43

NY株式市場(17日)ダウ平均は寄り付きで自立反発へ−相場の底入れに近づけるか⁈

17日のアメリカ株式市場でダウ平均は前日に3000ドル近い過去最大の下げ幅を記録した反動から、買い戻し需要が高まりやすいとみる。

16日のダウ平均の下げ幅に対する31.8%戻し水準が2万1100ドル台半ばに走っている。ダウ平均はコツコツとテクニカル・ポイントを押さえていくしかない。

ダウ平均は、FRBが巨額な資金供給を開始した12日と13日、さらには16日に連日で2万ドルの節目を試す局面があった。いずれも2万ドル割れを回避している。瞬間的には、2万ドルを割れて、現在のトランプ政権が発足した2017年1月20日のダウ平均の終値(1万9827ドル)を見に行く局面も出てくるだろう。

ただ、ダウ平均は17日の取引で切り返しの動きが確認されれば、目先的には2万ドルの大台が下値として強く意識されてもおかしくないとみる。

大きな吹き上がりを期待するのは、新型コロナウイルスの収束に繋がるトリガーが出現しない限り禁物だ。トランプ大統領はアメリカ国内で新型コロナウイルスの最悪期が早くて7月+数か月で迎えるとしている。トランプ大統領が11月のアメリカ大統領選挙に混乱した状態で突入するとは考えにくい。トランプ大統領自身の再選に向けたロード・マップは描いているはずだ。半年から1年程度先の経済状況を映しているという相場の大原則を鑑みれば、早晩、最悪期を見出す局面もやってくるとみる。

リーマンショック時と同様に象徴的な「逆張り投資家」の台頭や新型肺炎に関する抜本的な治療薬の出現などでボトム・アウトの大号令が鳴らされることもある。

アメリカや欧州を始め新興国に至るまで各国政府による積極的な財政政策と中央銀行による金融緩和策が出揃いつつある。アメリカでの景気対策をめぐっては、ムニューシン財務長官とナンシー・ペロシ下院議長がキーパーソンである。総額8500億ドル規模の景気刺激策の策定も進んでいるという。徐々にではあるが、株式市場にはボディー・ブローのように効き始めるタイミングが出てこよう。

今のアメリカ株式市場は、株価材料や資金の流れが、新型肺炎一辺倒から複雑化してきている。厳重なリスク管理のもと、ポジションはオーバーナイトしにくい相場環境が続いている。

17日のアジア株からヨーロッパ株は、相場反転のきっかけを掴めないままとなっている。時間外のダウ平均先物は、一時800ドル高からヨーロッパ・タイムに入ると失速してマイナス圏に沈む場面があった。短期的なショートカバー局面での戻り売りの強さも確認されている。下値不安は抱えたままだ。17日のアメリカ株式市場は短期的なリバウンド局面と位置付けておきたい。
加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想

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