NYコラム(11日)ダウ平均はコロナショック暴落後の上限レンジから引き戻しか⁈−大型減税の実現性を見極めへ

\ あなたにピッタリの銘柄がみつかる /

みんかぶプレミアムを無料体験!

プランをみる

最新投稿日時:2020/03/11 20:42 - 「NYコラム(11日)ダウ平均はコロナショック暴落後の上限レンジから引き戻しか⁈−大型減税の実現性を見極めへ」(加藤裕一)

お知らせ

読み込みに失敗しました。

しばらくしてからもう一度お試しください。

重要なお知らせ すべて見る

NYコラム(11日)ダウ平均はコロナショック暴落後の上限レンジから引き戻しか⁈−大型減税の実現性を見極めへ

著者:加藤裕一
投稿:2020/03/11 20:42

▶︎NY株式市場(11日)ダウ平均は売り優勢でスタートへ−2万4400ドル割れを試すか

11日のアメリカ株式市場でダウ平均は戻り売りが優勢となりそうだ。前日にトランプ大統領が大型減税の検討を表明して大幅高となった反動が高まりやすい。

トランプ政権は、10日に給与税の免除を柱とした大型経済対策をまとめた。給与税の税収規模は1兆2000億ドル規模と2017年末のいわゆる「トランプ減税第一弾」の減税規模を遥かに上回る内容だ。

ただ、アメリカでの減税策の策定は、米議会が主導権を持っている。下院で過半数を占める野党・民主党や共和党内の減税慎重派との調整は難航必至の情勢のようだ。11日のアメリカ株式市場では大型減税の実現性に懐疑的な見方も台頭しやすいとみる。

トランプ政権の大規模な減税策に野党・民主党が満額回答することはありえないだろう。与野党間の協議が本格化しておとしどころを探るのではないか。大型減税策をめぐり米議会での落としどころも見出せない状況では、米景気の腰折れを免れそうにない局面に陥る確率が高まることになる。

11月の大統領選挙を控え大型減税を与野党間の政争の具におとしめることは景気認識をめぐる危機感の欠如を意味するだろう。景気の腰折れが先か、大型減税の発動が遅れをとるのか、ギリギリのタイミングが迫っているのは間違いないようだ。当面、与野党間の協議を見守るしかない。

▶︎ダウ平均は「弱気相場入り」手前の2万4000ドル方向に引き戻される展開へ

ダウ平均は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大やWTIの急落を絡めて史上最高値から20%調整となる「弱気相場入り」寸前まで下落して2万4000ドル割れとなった。一方で10日には、ほぼ「陽の丸坊主」に近い日足の大陽線一本を付けて2万5000ドル台を回復した。

目先的には2万5000ドルがワイド・レンジ=1000ドル幅の上限=レジスタンス・ラインとなりそうだ。レンジの上限にあたる2万5000ドルから2万7000ドル付近までの価格帯は、取引所合算で100億株を超える空前の出来高を連日で積み上げたレンジとなり、戻り売りが待ち構えてものとみている。

下限=サポート・ラインは2万4000ドルの節目で、下限を割り込むと「弱気相場入り」のシグナルが発生する流れに行き着くことになる。

11日のダウ平均は、2万5000ドルのレンジ上限から2万4000ドルのレンジ下限方向に引き戻されるイメージで見ていきたい。
加藤裕一
米国株ストラテジスト
配信元: 達人の予想

みんかぶおすすめ